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戦車を投入!

禁門の変の戦いは、事前に戦いの準備を整えていた幕府、薩摩、会津の連合軍が、優位に戦いを進めていった。


そしてさらに、思いもよらぬ新兵器が、この戦場に投入される。


『RX-90式戦車』なる、これは完全に松平時男のオリジナルの試作品、戦車が投入されることになった。


慶喜「おい、おぬし、いくらなんでも戦車など…。」


時男「何言ってるんだ、これは俺の渾身(こんしん)の試作品。

ここで投入しない理由があるかってんだ。」


慶喜「なんと…。とんでもない人物に帰依(きえ)されたものだな…。」


そして蛤御門の防衛戦に戦車は投入された。


幕府軍の部隊長は指令を出す。


「どんなことがあっても蛤御門を守り抜く!

ここを長州軍に突破されたら、御所まで一気に突入されてしまうぞ!」


その頃、長州軍が勢いを盛り返し始めていた。


「来るなら来い!」


そこに現れた、見たこともない鉄のかたまり。


「うわあ!あれは!」


戦車だ。『RX-90式戦車』が、そこに現れた。


「うわあ!なんだあれは!

とにかく撃て!近づけさせるな!」


パン!パン!パパン!


ダーン!ダン!ダン!ダーン!


長州軍は銃を撃ちまくるが、全く効かない。


この『RX-90式戦車』は、そもそも19世紀後半頃の弾など、びくともしないのだ。


「うわあ!鉄のバケモノめ!まるで効かない!」

ドーン!


「ぐわっ!」


「ぐおっ!」


これが松平時男が持ち込んだ戦車だった。




慶喜「時男よ、このようなものを持ち込むとは…。」


慶喜が今、所持している拳銃は、実はこれも松平時男がどこからか入手して、慶喜に持たせた。


この拳銃も最新式の、幕末から数えて150年後の未来で使用されている拳銃だ。


他にも、ペットボトルや、レトルトカレー、カップラーメン、そしてこの戦車と、全て松平時男が、150年後の未来の平成末期から、この幕末の時代に持ち込んだものだ。


他にも、松平時男からは、150年後の日本がどのような国になっているのかを、逐一聞かされていた慶喜。


これが150年後の、日本の成れの果てか、とりわけ政治家が一番クソだと、慶喜は思った。


長州なんぞが天下を取ったから、150年後の日本はそんなクソみたいな国になってしまったのかと、慶喜も改めて思った。


慶喜「幕府だから、長州だからというわけではないが、権力というものはいずれ必ず腐るものだ。

徳川幕府とて、約260年続いてきたのだからな。」


禁門の変の戦いで、長州軍は敗れ、多くの兵を失い逃げ帰る。


さらには池田屋事件でも新撰組の手によって多くの同志たちを失い、長州は痛手を負った。


これで明治維新は2年遅れたとされるが、しかしそれも、ほんの気休めに過ぎなかった。


そもそも日本では、政治家が歴史の主役になる時代は、近代の議員内閣制が導入されるよりも前に、幕末の時代で既に終わっていた。


その後は明治の文豪や、芸術家、文化人、そしてさらに時代が下ると芸能人やスポーツ選手などが時代の主役となっていく。


まあ、そんな理屈はこのへんにして…。


おっと、ここまで、松平時男がお伝えした次第だ。


禁門の変の働きにより、徳川慶喜は朝廷からの信頼も得た。


そして徳川幕府は事実上、家茂と慶喜の二頭体制となっていく。


慶喜=松平時男と、家茂の二頭体制だ。



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