表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

12/73

5年後~家定の死から始まる新展開

1853年のペリー来航からはや5年、1858年になっていた。


斉昭「慶喜!慶喜!将軍家定様が、亡くなられた!」


慶喜「ええっ!?」


13代将軍家定が逝去したことがきっかけとなり、いろんなものごとが動いていく。


前年の1857年、老中主座の阿部正弘(あべ・まさひろ)が逝去し、その後堀田正睦(ほった・まさよし)が老中主座に就任していた。


斉昭「こうしてはおれぬ!慶喜よ、ただちに城に出向くのじゃ!

ただちに支度を整え、江戸城に出向く!」


慶喜「もしや、次期将軍の件が話し合われるのでは?」


家定(いえさだ)は、薩摩藩から篤姫(あつひめ)御台所(みだいどころ)として迎えていたが、もともと家定(いえさだ)は病弱だったということもあり、世継ぎができなかった。


世継ぎもできないまま、逝去してしまい、またどこぞの分家から次期将軍を迎えるという流れに。


実はこれが初めてではなく、13代将軍家定の祖父の家斉もまた、11代将軍として迎えられた時は、その前の10代将軍家治というのが、世継ぎをつくることすら無頓着だったため、世継ぎがいなかったことで、田安家から迎えられたという経緯がある。


徳川幕府は2代から3代すると世継ぎがいなくてそのたびに館林、甲州、紀州、田安などといったところから出迎えていた。


今回は、十中八九、一橋家の慶喜が次期将軍にふさわしいと目されていた。


そして慶喜を次期将軍に推挙する人物たちと出会う。


肩書き

薩摩藩藩主

名前

島津斉彬

読み方

しまづ・なりあきら


肩書き

越前福井藩主

名前

松平春嶽慶永

読み方

まつだいら・しゅんがく・よしなが


肩書き

幕府老中

名前

堀田正睦

読み方

ほった・まさよし


まずは島津斉彬から。


斉彬「そなたが一橋慶喜殿か。まことに凛々しい顔立ちをされておる。」


そうだ、それがしが一橋慶喜、そして現代人の、松平時男だ。


現代人、松平時男は徳川幕府の最後の将軍、徳川慶喜=一橋慶喜として、この幕末の世に転生をしてきたのだ。


そして13代家定の次の将軍候補として担ぎ上げられ、あわよくば14代将軍になるやもしれないというのが、今の状況。


つまり、このまま14代将軍に一橋慶喜がなれば、

14代将軍は徳川慶喜=それがし、現代人の松平時男が、次の将軍ということになる。


とここで、斉彬から紹介したい人物がいるという。一体、誰だ…?


斉彬「みなみなさまに、ご紹介しよう。

こちらは、この斉彬の忠実なる家臣、西郷吉之助(さいごう・きちのすけ)と申す者だ。」


西郷吉之助、後の西郷隆盛。『西郷どん』という愛称でよばれていたということでも有名だ。


現代人、松平時男は、西郷どんといえば、上野の西郷さんの像のイメージしかなかったが、その本物の西郷さんに、まさかこのような形で出会うことになろうとは…。


「おいどんが、西郷吉之助にごわす。」


鹿児島弁だ。西郷さんの、ナマの鹿児島弁を聞いたぞ。


もう1人は福井藩主の、松平春嶽(まつだいら・しゅんがく)という。


この人物はなぜか、春嶽(しゅんがく)という名前と、慶永(よしなが)という名前とあるが、どちらも同一人物だという。


そして老中の堀田正睦(ほった・まさよし)だ。


正睦「我らは慶喜様を次期将軍に推挙(すいきょ)する所存(しょぞん)だ。

ただし、あちらは紀州藩の慶福(よしとみ)公を推挙(すいきょ)してくるということは、間違いない。」


慶福(よしとみ)を推してくる一派がいるということなのか…。


史実通りなら、慶福(よしとみ)が14代将軍となり、家茂(いえもち)と名乗ることになるのだが…。


斉彬「まあまあ、慶喜殿もお疲れであろう。

本日はごゆるりと、休まれよ。」


というわけでひとまず、今日のところは江戸城中の一室での寝泊まりとなった。


しかしそれにしても武家の世界というのは、コワモテの屈強な男ばかりで、むさ苦しいものよのう…。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ