プロローグ
すみません、前回の作品があまりにもひどかったのでかきなおすことにしました、、、文法めちゃくちゃかもしれませんがよろしくお願いします(-_-リ)
――――科学のない世界。
――――あるのは魔法と武器と美しい世界。
――――そんな世界に迷い込んだ一人の青年の物語。
■■■
「はあああああああああっ!!」
――――声とともに一閃の光が12メートルはあろかという一つの黒い塊を二つに両断する。
「うがあああああああああっ!!!!」
けたたましい叫びが俺の耳を震わせる。だがその叫び声は時間とともにだんだんと小さくなっていった。
「ふぅ………」
愛刀をひと振りして付着した緑色の液体を軽くはらう。
息は全く切れていない。これも日頃の特訓のおかげかな。刀を鞘に収めながら再びきれいに二つに分かれた黒い塊を見る。三級危険生物、名称マンドゥー、巨大なひとつ目と口が特徴のバケモノさまだ。人里に下りては人間を好んで食していたらしい。
「見た目は最悪だな。」
真っ黒の皮膚に赤い目、さらに口なんてサメの口そっくりだ。見ることに耐えかねた俺は、その二つの塊を後にし、この森を無事脱出することに考えをまわすことにした。空の色はもう藍色に近かった。この時間に森を抜けだすは容易ではない。
「マスタぁ~」
「なんだよ。」
「なんでもっと早く片付けないんですかぁ~。これじゃあ暗くて前に進めませんよぉ~。」
「仕方ないだろ?意外に強かったんだよ。こいつ。」
「むぅ…………。」
さっきまでポケットに入っていたチビが顔を出す。
「まあ、なんとかなるだろ。」
暗くなるとここら辺は猛獣が姿をあらわすようになる。野宿なんて到底できない。
「うぅ、もう疲れましたぁ………」
「おまえ、歩いてもないし、こいつ倒すのも手伝ってないだろ………なんで疲れるんだ?」
「意外とポケットの中にいるのも疲れるのですよ~?」
「おまえってさ、妖精なんだろ?空飛べばいいじゃん………」
「何言ってるんですかますたー!!!もっと疲れるじゃないですか!!??」
「………。」
見た目十センチぐらいのいかにも妖精ですよと主張しているような四枚の羽と長くきれいな青髪が特徴のかわいらしい妖精さんに俺は呆れて何も言えなかった。
「もういいや、おまえさ、俺のポケット入るの、街に着くまで禁止ね。」
「なっ!ますたーは私に死ねと言うのですかっ!?」
いつ間にやら自分で空を飛ぶのも面倒くさいといいだしたこの妖精は俺の言葉を聞いてこの世の終わりがきたときのような表情を浮かべていた。
「いやーさ、おまえがポケットに入ってるといろいろと動きにくいんだよね~。」
「うぅ、ますたーは私にいてほしくにということですか?」
「ちがうよ!!?ただ少しはひきこもってないで自分で移動しろということだよ。」
「うぅ、わかりましたよぉ~。」
しぶしぶポケットの中から羽を広げてぱたぱたと俺の頭の隣まで飛んできた。
「はぁ~、ほんっと、やさしさのないますたーですね。」
「はいはい、どうせ俺はやさしさのない人間ですよ~」
俺は適当に返事をしていかにも不機嫌そうな妖精と街にめがけて暗い不気味な森の中を歩き出した――――――――