4.14α,β,γ_地獄絵図
召喚日から約23.D日目、住居村内にて記録された召喚者のログ
※地球の時間定義と合わせ、日数の小数点以下のみ24進数表記
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うわぁー
冷静になってもならなくてもクソキモいな、この絵面
私が苦戦してたアヴァルを3匹ともフルボッコだし
耳を澄ませば
「足を抑えれば動きグァ」
『キャオ』
「これって殴って殺せるもんなの!?」
「おい!そこ邪魔!」
「ちょゔぁ」
『キャオー』
「ねえ!どういう状況、これ!?」
「あそこにデカい岩が!」
「おい!こっちを巻き込むんじゃねぇ!」
『キャオーー』
「どいてー!」
自分の声での大合唱
時々アヴァルの鳴き声
ホントに聞くに耐えない
っていうか、さっきまでアヴァルと戦ってた私がいたな
こんなカオス状況で記憶移植とか面倒でしかないし、まぁ君は状況を察してくれ
それにしても、親アヴァルは動かないのか?
仮にも子供がピンチなんだから助けてもいい気がするんだけど
まぁ弱肉強食と言われればそ
!?
なんだ!?
は?
なんで親アヴァルがあんなにたくさん?
え?
確かにあっちには意識を向けてなかったけど、近づいてくるあの巨体に気づかぬほどじゃないよ
え、だよね?
気づいたらいたとしか言えないんだけど
って、あれ!?
今度は子アヴァルまでいないんだけど!?
しかもさっきまで奴らの近くにいた私がめっちゃ消えてんだけど!?
いや、まぁ補充自体はどーとでもなるからそれはいいんだけどさ
問題は音を一切立てることなく攻撃を喰らい、しかも移動されたこと
アヴァルの特殊能力は幻影のみだと思ってたけど、そうじゃなかったのか?
クソが
確かに魔物が持つ特殊能力は1つだけなんてどこにも書いてなかった
まぁそれを言い出したらあの魔物書の信用もないようなもんだって話になるからな
まぁいい
まずは状況を整理しよう
敵はアヴァル
数は不明ではあるものの、成体と思われるサイズと幼体と思われるサイズの2種類に分類可能
おそらくだが、子サイズのアヴァルは幻影を使えるだけの狐であるのに対し、親サイズのアヴァルは幻影に加えて他の能力も使える
能力の詳細は不明だが、他個体、しかも複数の召喚・子アヴァルの保護?と広範囲攻撃を音を一切立てることなく実現できることは確認
あ、言わずもがな目視でも何も起きてない
それ以外のことができる可能性はあるが、能力の詳細がわからない以上、推察は難しい
こんなところか?
絶望しかないじゃん、これ
こっちはカードを全部出し切ったってのに、向こうはとんでもないカードを切ってきて、しかも他にもカードはあると見える
でもやらなきゃこっちがやられるだけだ
腹決めろ、私
こっからは命懸けだ




