4.6β_振動視覚
召喚された日(以後、召喚日とする)から約23.7日目、住居村外にて記録された召喚者のログ
※地球の時間定義と合わせ、日数の小数点以下のみ24進数表記
---------------
「じゃあ別れよっか」
「うんそーね」
「私はより危険な方がいいだろうから、林の外に向かってくよ」
「私は林の周囲だな」
「「じゃーねー」」
ふう、気合入れてかないとな
そうだな
1. 仮想敵として分身を作る
2. 振動感知をできるようになる
3. 魔物とひたすら戦う
こんなとこでいいかなぁ
じゃあまずは分身をつ
いや、先に振動感知ができるようにならないと仮想敵を作る意味があんまないか
じゃあ振動感知について考えるところからだな
やばい
全くイメージがつかない
音を立てると空気が振動してそれが鼓膜に届いて振動を感知しているわけだけど、音によって空気が振動してるというイメージが全然湧かない
ホントにどうしよ
開始直後に行き詰まったんだけど
えーい、こういう時は悩み始めると一生沼るから、考え方を変えてみよう
まず空気がある以上、この世界の音の伝わり方は地球のそれと一緒だと仮定しよう
ということは空気の振動というのは極論、音の波でしかない
その波の振幅が小さすぎると音として認識できないし、周波数が特定の範囲に収まってないと音として認識できない
ということは極端なことを言えば、あらゆる音を聞こえる耳があればいいということになるけど、多分それではダメ
全ての音が聞こえても、その音の発生源の方向や大凡の距離がわからないと、つまり空間情報と合わせて認識できてないと無用の長物でしかない
ただ、考え方自体は多分悪くなくて、要は目と耳の両方の性質を持った感覚器官が欲しいってことなんだよな、極論
なんか人間をやめる第一歩を歩み始めてる気がめっちゃするけど、ちゃんと人間してる私が大半なはずだから問題ない!
はず!
えーっと、じゃあ考えよう
まず人間が世界を立体的に見れる、まぁ要は距離感を把握できるのは、目が近い距離に2つくっついてるからだったはず
その分見れる範囲というのは他の動物と比べると狭めだけど、目の前の視覚的情報の認識の精度がホモ・サピエンスが世界を独占?した一因だったはず
うろ覚えの知識だから自信はないけど、間違ってはないはず
対して耳は広く音を拾うことに優れてて、真後ろからの音以外は大体拾えるはず
ただ音自体を拾うことには優れてても目のように距離感がわかるわけではない
実際に目を閉じて分身に音を立ててもらっても、方向はなんとなくわかっても精度はいいとは言えないし、ましてや距離感なんて全然ない
だから、目の性質と耳の性質を両方併せ持った器官を作れば解決するはず!
人間辞めるのは怖いし、うまくイメージできないから失敗する可能性大だけど、人間度胸よ!
えーい、やったれ!




