3.26_御使敵対
ん?
急に口笛なんて吹
んー!?
いつの間にか真後ろに人が立ってて!?
いつの間にかナイフを首筋に当てられて!?
しかもよく見たら弓やら槍やら突きつけられてない!?
周囲には落ち葉だらけなのに!?
なぜ音がしなかった!?
いや、話を楽しんでたから周囲にそんな気は使ってなかったけど!?
にしても、こんな状態になるまで気づかんことある!?
あー、こういうときどうすりゃあいいんだ?
現代日本なら両手をあげればいいんだろうけど、動いた時点で危害をくわられる気しかしないんだけど!
明らかに人間1人に対して過剰戦力な気がするんだけど、勘弁し
『ピュイ、ピューイ』
『ピュル』
『ピューヒュー』
『...『ピュルヒュヒュ』...』
『ピュヒューヒュル』
『ヒュピュールル、ヒュイ、ピューピュイ、ヒュイ、ピュルヒュ、ヒューピューヒュル』
『ピ、ピュル、ヒョルーヒュイ』
『ヒュ、ピュー』
『ピュルルー、ヒュイピュー』
『...『ピィピィ』...』
えー、口笛トーク?
マジで何を話してるかわからん
っていうか、この口笛は絶対喉を使わないだけの立派な言語なんだからさ!
翻訳機能をインストールしといて欲しかったんですが!
音の高低差とか息継ぎのタイミングとかで意味を成してるんだろうけど!
話せるようになる未来どころか、理解できる未来すら見えないんだけど!
これで、弁明を一切させてもらえず処刑とかだったら泣くよ、ほ
『神の御使様、うちの力量不足で大変申し訳ございませんが、この馬鹿どもが貴方様が神に遣わされた証を見せろと言っているのですが』
神に遣わされた証?
えーっと、つまり私がただの人間ではなく、異世界から来た人間であることを示せと?
うーん、どうす
『大変失礼なことは重々承知なのですが、この馬鹿どもはあろうことか、神の御使様が魔物ウリアではないかと言っておりまして』
魔物!?
私が!?
ひどくない!?
いや、でもあり得なくはないのか
ウリアってあれか、鬼とか悪魔とかっぽい奴
ウリアについて分かってることはこの世界の人間と同じくらいのサイズであることくらいだから、角とか尻尾、翼がないだけのウリアであっても確かに不自然ではないか
って!
それどころじゃなくて!
えー、私が魔物ではなく、異世界から来た真っ当な人間である事の証明!?
悪魔の証明のようなもんじゃん、それって!
能力を使えば、ウリアの能力判明したり!って言われかねないし、使わなかったら証明する方法なんてないし
一応指は5本あるアピールはしてるけど、疑いの目は晴れないし、どーすりゃいいの?
現代的武器を能力で作る?
銃の構造とか知らんから多分無理
むしろ状況が悪化しかねない
うーん、要は敵意のあるような行動を取る事なく、彼らが警戒しなくなるようなことをできればいいんだけど
あるかそんなん?
あ、マジック
トランプマジックでもすれば警戒心薄れるんじゃない?
トランプなら武器と思われることもないだろうし、マジックならいい意味でびっくりさせることができる
「すみません
今から能力で物を出すので、警戒しないよう伝えてもらっていいですか?」




