2.20_界理認識
うわー、えらいな
私に頼るべきところは頼って、頼らずともいい事は自分たちで解決しようとしてる
地球の人々がみんなこんないい性格してたら、戦争とか起きないんだろうなー
「わかりました
では、私の知識は皆さんに精一杯共有しますね」
『はい、よろしくお願いいたします』
「ところで、ふと気になったのですが、この世界には戦争ってあるの?」
『戦争?』
!
なんと、この世界には戦争が本当にないのか!?
「あ、戦争というのはたくさんの人間同士が戦う事なんだけど、どう?」
『そうなんですか
しかし、そうですね
戦争というものはありませんね』
「あ、そうなんだ
じゃあ、この世界はすごく平和なんだね」
『いえいえ、とんでもございません
人類同士が戦うことがそうそうないだけでございます
村外の人類と会えば戦うこともあります』
「え!?戦うの!?
え、それで生きていけるの!?」
『ええ、当然生きていけますが?』
「いやいや、なんで戦うの?」
『それは、戦わないと生きられないからですが?』
「えっ
法で罰せられたりとかしないの?」
『法というのは聞いたことがありませんが、罰せられることはありませんよ
大抵の場合生きるために戦わざるを得ないだけですし』
なんということだ
もしかしたら、この村、いや、そもそもこの世界を誤解していたのかもしれない
この世界、いや少なくともこの村は、"19世紀の技術力の基盤がある縄文時代"のようなものなのかもしれない
蒸気自動車や気球のようなものがあるらしいし、18世紀ごろの地球の文明を享受しているのは間違いない
伸人が未伸人にそんな話をしてるのが聞こえたし
ただ、村、いやコミュニティと考えたほうがわかりやすいか、の外の人間とは敵対関係にあるというのは、縄文時代っぽさがある
いや、あるいは縄文時代以前、地球人がまだ猿であったときの時代に近いかもしれない
家族以上のコミュニティを形成して、自分が所属していない人と会うことがあったら敵対してたはずだし
少なくともこの村は村単体で独立してる、つまり彼らは"村"に所属してる意識しか持ってない
つまり、この世界には"国"が存在しない可能性があるってことか!?
どういうことだ?
なぜこの世界の人類は、なんというか、こう、まとまりがない?
以前この世界に来た神の使いとやらは、この村の人間だけに地球の文明を導入した?
いや、だとしたら完成された技術しか残ってないのは不自然
そいつがどれくらいの間この世界にいたのかは知ら
『神の御使様!』




