失敗……しなかった
初めてリスナーのみんなに自分の意思で顔を見せた。
ちゃんと化粧も軽くだけどしておいた。
「え……っと、ど、どうかな…、？」
私は恐る恐るみんなの反応を伺った。
すると、コメント欄がざわつき始めた。
・まじで可愛いんだが
・モデルですか？
・ここってVTuberの配信であってますよね？
・奥さんより可愛い……あ、ごめん嘘です許して許しt……
・↑お疲れ様
・まじでアバターと遜色ない……
・【夜神ナナ】ヤバい……みんなにマナの可愛さがバレてしまった……
・ナナおるやんw
「あ、ナナだ……！大丈夫かな？ちゃんと映ってる？」
・【夜神ナナ】可愛い………………うごふ((吐血
・ご愁傷様です
・尊死
・…………はっ！意識が……
・コメントのみんな固まってるんだがw
（よかった……受け入れてくれてる……）
私は顔を出すまでの緊張はどこえやら、今は楽になれている気がする。
それどころか落ち着きつつある。
「じゃあ今からは案件に戻るね！」
そして私の初顔出し案件は大成功に終わった。
「はぁ〜…………つっかれたぁ」
顔出しは緊張したなぁ……けど楽しかったなぁ。
「でも今回は炎上騒ぎにはならなかったけど、気をつけないとね……」
恐らくこのケースがレアなだけで、本来なら引退まである事故だった。
リスナーのみんなは庇ってくれているけど、私も少し気が緩みだしているのかな……
応援してくれる人もいるわけだし、もう一回気を締めないとね。
すると、ピコンっとスマホが鳴った。
ナナからだ。
『今日の配信めっっっちゃよかったよ！！ところで明日オフコラボしない？マナと会いたいから！』
ナナからマナナとしてのコラボのお誘いがやってきた。
もちろん、断る理由もないので、私はすぐに、
『おっけー！楽しみにしてるね！』
と、承諾の返事を送った。
コラボの日はすぐにやってきた。
私はナナの家の前に着いた。
『着いたよー』
と、ナナに送ると、バタバタッと家の中から音がし、ナナがヒョコッと顔を出した。
「久しぶりー！上がって上がって〜」
「おっ邪魔しまーす！」
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