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46 新たな世界も、3人で

あけましておめでとうございます。2024年も頑張って更新を続けていきたいと思います。よろしくお願いします。

「広い!おっきい!人がいっぱい!」


「あっちにはでかい黒板があるぜ!見てみようよ!」


記念すべき大学の入学式となった今日、俺は子供二人を連れて遠足に来ていた。


よくはしゃげるよな、入学式なんてものに。


「俺たちの番号が呼ばれるのはもうすぐだ、行くぞ」


「はーい…」


「あっちも見たかった…」


「今日から大学生という自覚を持て。遊び惚けてる奴なんか…」


いたなぁ、というかそういうやつばっかだったなぁ、あっちの世界も。


「…とにかく、入学式の日くらいシャキッとしろ」


「じゃあさじゃあさ!寮の部屋が決まったら遊びに行こ!」


「いいな、それ!そしたらさ…」


止む気配はないが…好きにさせておこうか、もう。



  *  *  *  



せっかく新しい世界に来てみても入学式とは酷くつまらないもので、眠くなる話と立ちっぱなしの儀式はどこに行っても付き纏うものであることを学んだ。そんな退屈の中にも興味をそそられるものはあるもので、『現場実習』『研究実践』『技術大会』の3つは特筆して面白そうであった。


『現場実習』とは、学校外の様々な場所で魔術の使われ方や実際の施策について考えるというもので、場所の選択肢が多くこの大学の網羅性もうらせいうかがえる行事だ。選べる場所としては特に『戦地』に興味があるが…


『研究実践』とは、前世で言う研究室のようなもので、興味のある分野の専門家と研究を重ねることで魔術に対する知見を深めようという内容のものだった。これの詳しい説明はなく、自分たちの足で探せということらしい。


『技術大会』とは、体育祭のような、文化祭のような、球技大会のような…お祭り的なイベントらしい。単純に楽しそうだ。


「アズー君!君は実習どこに行くの?」


「俺たち2工場か5工場か2交通で迷っててさ」


「8工場と3病院も忘れないでよ!」


兵器と車と…お菓子と小児科か…まったく…


どうやら、同じクラスということらしい。正確には魔道科応用魔道専修まどうかおうようまどうせんしゅうの第二学室という30人ほどの集団だ。担任教諭はぼんやりした不潔そうな中年だった。名前は憶えていない。


「俺は戦地だな…特に1戦地」


「戦地…危険そうだね、大丈夫?」


「いや、むしろこういう場所の方が普段とは違うことが学べそうだろ」


「それは…そうかも?よーし候補入り!」


「え?えぇ!?お、俺は行かないぞ?」


「無理すんな。まだ若いんだから」


「な、なんだよ!全然命なんか惜しくねえからな!行ってやる!」


「エイト君はむきにならない。アズー君、すごく大変だと思うけど、それでも行くの?」


「おう。一人だろうと、そこ以外行くつもりはねえ」


「じゃあさ!3人で行こう!みんなで集まれば無敵だよ!」


「え、あ、でも…そうか…わかった、俺も行こう…」


「変な決め方すんなよ、自分の興味あるとこ、お菓子とか車とか行って来いよ」


「俺は兵器にも興味あるし、アルバも看護系だろ?」


「小児科だけどね、大丈夫だよ。私たちだってそんなに軽い気持ちで言ってないし」


「…そうかい、なら勝手についてきな」


子どもなんだから、好きなとこ行けばいいんだよ本当に。若いうちから命捨てに行くなんて…前世の死にたがりとも違うか、あそこまで甘ったれた根性してないぜ、こいつらは。


それに別に、危険ってほど危険でもないだろ。指導員の引率いんそつもあるし、レポートにできる範囲で適当に見学して指令室で話聞いて終わりだと思うけどな。


履修申請りしゅうしんせいと実習先は明後日までに硝子の塔の2階いちばん奥の箱まで出しに来い。制服の交換は同じ塔3階の購買室だ。部屋割りは前の壁を見て勝手に行け。以上、全体講義終わり」


適当な挨拶を流して、週に一回しかない全体授業は終わった、らしい。



  *  *  *



「入学式おつかれさまー!かんぱーい!」


「かんぱーい!」


「乾杯」


いつもの三人は、寮の俺の部屋で入学祝いのパーティを始めていた。寮には種類があるらしく、俺の部屋が割り当てられていたのは、狭い部屋に2人はいることを想定した、最もグレードの低い煤黒スート寮だった。他に、一般的な広さの2人部屋が中心である菜種レジン寮、最も広い1人部屋の燻煙ヒューミー寮があるらしい。年功序列と入学の際の追加後援費(こうえんひ)で決まってるんだけどね、これ。


しかも、大学側の手違いとスート寮の空き室過多で、俺たち3人には1人1室与えられていることも面白い。二段ベッドの上の段は物置にした。


「せっかくどこでもいいって言われたし、隣同士の部屋を選べたのよかったね!」


「そうだな!これで何があっても、集合して遊べるぞ!」


かくいう自分も初めての一人暮らしにワクワクしてるので何も言えないが、にしたってよくはしゃぐな。年相応って感じで安心する。


「部活は決めた?」


「明後日の2限の授業が…」


「制服のここってさ…」


無尽蔵の体力をもって盛り上がる会話は、夜が更けるまで続いた。


…就寝時間や門限の規定とかあるのか?


そろそろ他のキャラも書きたい

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