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その後

高々、領民一人が攫われただけでは夜会は中止されることはないようで

給仕の仕事はその後も続いてあった。


とはいえ、学院側ももうあんな事件はいやだろうて

馬車の誘導とかの外回りは大人の管轄となった。

まあ、そのため我々生徒は内部の仕事のみとなった。


そのうえ、攫われた俺の管轄は奥の奥。

誰も通らなさそうな大きな扉前という

誰も見ないし誰も来ないような場所。

どうも、此処の通路は王子以上のお歴々が通る場所らしい。

なので基本施錠されているうえに人も居ないと。

とまれ、奥まっているので誰かコソコソと来ないように入口に衛兵さんがいるし

それでも隠れてって事がないように、誰かひとり見張りを立てるそうで

ただまー、中々の暇なお仕事なので成手が居ない所に俺が抜擢された。


さて

夜会自体はほぼ毎日のように開かれているけれど

給仕や料理人側は毎日働いている訳ではない。

まあ、参加者も毎晩参加している訳ではないんだろうけど・・・。


実際、大き目なのは一番最初と最後の数回だけらしく

大人達が参加するのもそこだけ。

中間でやっているのは、在校生のみで、時々年の近いOB,OGが混じる程度の

なんとか派とか何某派とかのこじんまりとした派閥が執り行っている。


本当にこじんまりした夜会だと一般の給仕や料理人も就労出来ないそーで

今日みたいにお休みに相成りましたと。


そんな訳で、ちょうど授業もなく、手持無沙汰な俺は

大きな階段の一番上、

三階にある図書室に勉強しに来たのだった。


§


図書室の奥、

人があまり来なさそうな席に陣取り

算術や経営書類の書き方、用兵術の入門書等目についたものを手に取る。

学院の図書室なだけあり、かなり本が多い。

この図書館、本は下方向に棚が並ばれており下に進む程重要な本になっている。

3階に入口があるが3階は新聞や雑誌が主で

2階は様々な入門書。

1階になると歴史書等が置かれている。

地下にも蔵書があるそうだが

基本的には入れないそうだ。


使う人間も階が下がれば下がる程よりディープに真面目になっていく。

そしてこの学院は国内最高峰。

そうなれば階は下にいけばいくほど人が沢山。

なので、俺が本を運んできたのは3階の奥まった席だ。

最大4人まで座れる四角の席で

2階1階に設置されていたランタンはなかった。

その代りか傍にある小さな小窓からは、

本を読むのに最低限の明かりを提供してくれていた。


その明かりを頼りに2階から選んできた諸々の本を読み始める。


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