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回生

ぼんやりと頭が動き出す。

別に気怠さもなく、痛みも暑さもない。

ただただ、ぼんやりとした・・・。


そして、視界が回復していくが何故かぼやける。

どうやら眼が開いていたらしい。

乾燥していたから、見えてないのかもしれない。

瞬きを繰り返し、視界を更に取り戻す。


何があった?

そうだ。

何かが居て

メイドさんを助けて

賊に拉致られて、

そう

それで


それで?

賊は?

俺は慌てて回りを警戒する。

そう

賊は?敵は?


見渡すと、ふと、視界に見知った背中が見えた。

それは俺を護るようにガッシリとしてて誇らし気に居た。

そう、そしてそれは

とても、とても、おおきくて

とても、とても、あったかくて

とても、とても、かっこうよくて

とても、とても、しっている


起きたのを気づいたのか

その背中がこっちに振り替える。

「おう。起きたか。バカ息子。」


だから、

そう、だからこそ安心する。

だからこそ、ついつい安心しきって軽口になる。


「五月蠅いよ。なんで居るの?バカ親父。」

「おめーが死ん・・死にかけてるってな。

 魔道具から信号が来たんだ。

 そら、何某捨ててくるだろう?」


ああ、そうか

そんなの、送ってくれたなぁ・・・

そんな状況の俺を見て、お父さんは一言


「まあ、なんだ。

 とりあえず、白湯飲むか?」

と聞いてきた・・・


§


「とりあえず、落ち着いたか?」

そうお父さんが心配そうに尋ねてくる。

うんと素直に頷くと、ほっとした顔をしてくれた。


「で?早速ですまないが、何があった?」


そして、目の前に座っている領主様が、そう尋ねて来た。


どうも、お父さんは俺の所に来るときに、領主様も引き連れて来てくれたらしい。


そして、俺たち3人は、今焚火を囲って座っている。

そして、俺がお父さんの淹れてくれた白湯を飲んで

人心地を得たタイミングで

領主様がそうさっきの質問を投げかけてきた。


なので、俺も出来るだけ冷静に回答をしていく。

一つづつひとつづつ

「はい。

 今日は、夜会がありまして、其処の停車場に賊が入り込みました。

 メイドか侍女かは分からなかったけど

 一人捕まっていて、それを助けたのですが

 代わりに捕まってしまい・・・・」


あれ?

そしてどうなったんだっけ?

欠損しかけている部分を必死に思い出そうとすると、

何故か背筋がゾクリと寒くなった。


すると、ポンと手が頭にのり、

そして、父さんが

「うん。良く分かった。

 頑張ったな。

 怖かったな。」

といって、わしゃわしゃと撫でる。


ああ、そうか・・・おれは・・ぼくは・・

「うん。こわかった・・・こわかったよ・・おとうさん・・・」

そう吐露すると涙がとまらなかった・・・



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