表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
58/86

影の形は凶つ刃となり

俺は、御者台に乗せられ横腹にナイフを突きつけられた状態で待合所の方を見る。

微かにざわついた雰囲気があり、光源が幾つか増えていた。

御者台に目をずらす。

俺を中心に左右に男達。

馬車内には更に2人いる。

置いていった男も加えれば全部で5名。

それが4頭の馬を使い、馬車を曳いていた。


待合所の方から、「きっとあの馬車だ」と声が響く。

しかし、馬車は速度を乗せて進んでいる。

恐らく止めには入らないだろう。

出入りの門でなんとかなると思って。


駐車場を抜けた辺りで

「不審者がいたぞ。」という声が聞こえた。

きっとあのメイドさんも助かるだろう。

俺は、ほっと胸を撫でおろした。


馬車は門へと向かう。

警笛の件もあり、門には憲兵らしき人達が集まって行った。

でも、馬車自体は上級貴族の持ち物だ。

何も不自然な点が無ければ、そのまま簡単な会話で外に出す。

そういう考えなのだろう。

自然な形で門の方に向かう。


「どうされました?」

門番の一人が此方に話しかけてきた。

馬車を一度止め、

御者台の 手綱を持ってない方の 男が降りて門番と会話している。

もう一人が俺に「死にたくなければ静かにしてろよ」と、囁いた。

どちらにしたって殺す予定な癖に・・

落ち着いた形で対応しているので、門番達が若干緩み始めて来る。


ここら辺が潮時かもしれない。

俺は、大きな声で

「こいつら、侯爵家の馬車を盗んでいる盗賊団です。

 今すぐ捕縛を!」

と叫んだ。

一瞬、呆然と門番がしていると馬車が急に動き出した。

道を塞ぐように立っていた門番達は咄嗟に避ける。

その隙に馬車は門を抜けていった・・・・。

俺?

余りにもいきなりだったので、御者台の壁に頭をぶつけていたよ・・・


§


暫らく馬車は、ギャロップのような速度で進んだ後、

何もない草原で停まった。

そして男達は馬車から降りると此方を睨みながら

馬を休ませていく。


「ああ、くそ!2人も脱落しやがった。」

「最悪なのは、馬車を捨てていけねぇってことだ。」

「餓鬼に押し付けようにも、ああされちまうとな・・・」

「しゃあねぇ。森まで行って、壊すか。」

「それでも、まあ、目的は果たせそうだ。」

「そこだけは救いでさ。」


そう言いながら、男達はボリボリと腕をかく。

暗がりで見えにくいが・・・肌の肌色がボロボロと落ちていくようにみえた・・・

その下からは、黒というか紫というかそんな肌・・・

「ホブゴブリン・・」

俺は、そう呟いてしまった・・・。

その瞬間、腕を掴まれ、御者台から振り落とされてしまう。


「馬は?」

「多少は動けそうでさ。」

「そうか、なら急ぐぞ。」

へい!と男達は返事をした後、リーダー格の男を除いて馬車の方へと向かった。

リーダー格の男は、こちらに近づきながら腰の剣を確認し・・・そして・・・・

・・・多分顎を蹴り飛ばした・・・

・・・グワングワンと頭が回っていき、意識が刈り落とされる。

・・・胸に痛みが走り一瞬意識が戻るが、どくどくと暖かさが外へを逃げていくのと一緒に意識も逃げていった・・・・

・・・・・・・・

・・・・

・・

・さむい・・・


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ