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そして、伝承が繋がる

何度目かの交代を行い、現在、後方で休憩を取っている。

改めて、階段の状況とその下を見る。


階段は、登ってくる黒ゴブリン達の数も減ってきていた。


一階はというと

出入口の扉の回りにあったはず壁は、

ゴブリン達が打ち壊して、広々としていた。


当然、打ち壊されて崩れ落ちた壁に圧し潰されたゴブリン達もいたみたいだが、

その上を悠然と黒い波は流れていく。

うっすらと見える外は、左右をバリケードで覆われ

南へと誘導するかのように道が出来ていた。


改めて状況を考えてみる。

・・・多分、平民以下の彼等は餌として押し込められていたのだろうか?

東や北から来るゴブリン達を引き寄せるための・・・。


「坊主、そろそろ打ち止めのようだぞ。」

そう、一緒に休憩していた兵士のおじさんがそう語った。


「本当?はあ、なんとかなったのか。」

「坊主は運が良かったな。」

「外に逃げてたら、襲われてた?」

「さあ?俺ら兵士には、全体の作戦なぞ聞けないからな。

 俺らは二階を死守するよう命令されているだけだ。」

「あー・・・」

「それでも、俺ら兵士と一緒に居た方が助かる確率は高いってもんだ。」

んだんだ、と一緒に休憩していた兵士さんたちが返事している。

「外に逃げたやつらも、きっと生きてるさ。」

だから、無事だったことを喜んでおけと、

ぽんぽんと頭を撫でられた。


§


その後どうなったかというと、

建物内にいたゴブリン達は、外に移動したか、討伐された。

そのころには、既にゴブリン達の姿はなく、騎士や兵士達は拠点の再構築に奔走していた。

御者さんと馬達は、会社が西側にあったため、被害はなく

無事(?)に俺たちは、学園へと向かうことが出来た。


黒ゴブリン達は、討伐出来た訳ではなかったそうで

騎士達が抑えていた南のゴブリン集団に対し

建物から出てきた、北のゴブリン集団をぶつけて

お互いに食い合うように仕向けたらしい。

騎士によって削られていた南の集団は結局数で押し潰され

北の集団に吸収され、そのまま南の森へと去っていった。


これは一時的な処置らしく

南の森が死の森と化す前に討伐隊を再編成し、

改めて対応するそうだ。


その話を聞いて、

ああ、餌にされたんだろうなと、改めて認識したのだった。

・・・どっちが先かなぞ、栓無き話だろうし。

そして、満足するまで黒ゴブリンは森を食い尽くすのだろうと

満足という意味を、考察してみるのだった・・・



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