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到着

馬を替えている間、俺とマリーさんは駅内にある飲食店で休憩していた。

駅は、小さなマルシェが形成されていて、かなり賑やかだ。

飲食店・青果・食肉・武具屋や修理工房(といっても可動式の簡易なものみたいだけど)

さらに簡易なテントも並び、討伐隊相手に商売しているのだろうことが理解できる。

そんな、喧噪としたマルシェ内の店を眺めたあと、この小さな飲食店で休憩中というわけだ。


「装飾系のお店がないのはびっくりよ。」

「討伐完了と同時に大量に湧いてくるんじゃないですかね。きっと。」

「・・帰りのお土産に・・か。本当にワラワラと出てきそうで怖いわね。」

「ええ。商人は儲け話には敏いですから。仕事が終わって気も財布も緩む時期を逃すと思えないんですよね。」

「恋人や奥様宛のお土産よね。なんか、捕まる討伐部隊の方、ご愁傷様としか言えない・・・。」


そんな他愛の無い話をしていると、御者さんが迎えに来てくれた。


「すみません。時間がかかってしまいました。

 馬を宿所まで連れていくのに時間がかかってしまいまして

 いつもなら、果樹園と牧草地しかないので馬も人ものんびりと出来ているのですが・・・

 さあ。馬車の準備は整っております。

 御二方。お乗りください。」


馬車に乗り込むと、早々に出発。

そして旅の後半戦は、何事もなく恙なく、王都に到着した。

初めて来たときとは別の関所を通る。

馬車だとチェックも軽い。

いや・・貴族だからなのかもしれない。


そして、関所を抜けた先は、中層だった。

もう少しで着きますよ。と御者さん。

裏通りのような馬車専用の通路を颯爽と走ると

空が真っ赤に染まる頃に、上層入口にあるアパルトマンに着いた。


「着きました。お疲れでしょう。お二人とも今日はゆっくりとお休みください。」


御者さんが扉を開き、一人ずつ降ろしてくれた。

荷物も降ろし、何もなくなった馬車を見て頷くと、「それでは。またのご利用お待ちしております。」

と去って行った。


「さあ、此処が王都での私の家よ。

 アパルトマン(集合住宅)だけどね。

 さあ。入って入って。」

 

マリーさんに引っ張られ、男爵家に(ほぼ強制的に)やっかいになることになった。

長旅で疲れていたんだと思う。

俺は、夕食を頂くと、眠気に負けて早々に寝入ってしまった。


(一番狭いらしいけど)寮よりも豪華で広い部屋の片隅で・・・・


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