第3話 禁断の恋について調べた
どうにもこうにも、心のもやもやが収まらなかったので、本を読んで調べてみた。
といっても、小難しい技術書から入るのは敷居が高いので、物語から。
ジャンルは、兄弟の禁断の恋。
やる事がななめにズレてるような気がしなくもないが。とりあえずその辺においとく。
――禁断の恋。
それはかなえてはならない恋。
祝福されない恋。
物語の中で禁断の恋に落ちた者達は、ことごとく不幸になったり、あきらめたりする。
たまに、成就する恋もあるが、そういったケースでも周りの人は良い目で見ていないようだし、並々ならぬ障害や苦労があるようだ。
つまり、推奨されない恋の代表格というやつだな。
俺のこの思いは、禁断の恋なんだろうか。
それとも、家族に対する愛情なんだろうか。
可愛い和沙を見つめていると、ぎゅっと抱きしめたくなるし、毎晩ベッドにもぐりこんでくるのを見つめてると、ほっぺとかおでことかにちゅーしたくなる。
そんな可愛い和沙が成長したら、さずかし魅力的な女性になるのだろう。
そう、あの前世のお姫様のように。
はっ、いかん。
それは前世の事、今の俺には関係ない。
でも、俺の和沙が誰かのお嫁さんにっ!
だめだそんなのっ!
お兄ちゃんは許さないぞっ!!