4.オリビアの過去。
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「こ、これは美味いな! 素晴らしい!!」
「………………」
なんというか、意外な光景が目の前にあった。
あの表情の変化に乏しいと思われたオリビアが、満面の笑みで巨大なパフェを頬張っている。元々整った顔立ちをしているから、笑顔になるとそれはそれは美人だ。
というか、いまのオリビアはまるで――。
「そうやって笑ってると、まるで女の子みたいだな」
俺は思ったことを素直に口にした。
すると、なぜか彼の手はピタリと止まる。
「お前は、なにを言っているんだ……?」
「ん……?」
そして、どこか怒ったような表情でこう言うのだった。
「私は、女だ」
「うそおおおおおおっ!?」
思わず椅子から転げ落ちそうになる。
「そのような反応をされると、さすがに不愉快なのだが?」
「あ、あぁ悪い。でも、マジで男だと思ってた」
眉をひそめる彼――もとい彼女は、仏頂面でパフェを口に運んでいた。
食べるのは止めないのか、と思いつつ俺は訊ねる。
「しかし、そうなると女の一人旅ってことか?」
「そうなるな」
オリビアは軽く頷いた。
「危険じゃないか? その――」
「心配無用だ。暴漢など、私の魔法で追い払える」
「そ、そうか……」
俺がそう訊くと、彼女は淡々と答える。
いや、そういう問題ではないのだけれど。それを言ったところで、オリビアは同じ回答をするだろうと思われた。
なので、俺はもう一つ気になったことを訊ねる。
それというのは……。
「でも、どうして一人で旅を? 仲間を探してるとは言っていたが」
「………………」
そう、彼女の旅の理由。
深い森の奥で生活しているはずのエルフ。その女性が単身で旅をしているというのは、どこか不思議な感じがした。
だから、そう問いかけたのだが――。
「――そうだな。少し、昔話をするか」
オリビアは、ふっと息をついてからこう言うのだった。
「先ほど、故郷はどこなのか、と訊いてきたな」
「あ、あぁ……」
こちらをまっすぐに見つめて。
彼女は、少しだけ悲しげな表情で語るのだ。
「私の故郷はもうない。人間の手によって、燃やし尽くされた」
壮絶な過去を。
「私が旅しているのは、その人間への復讐のため。仲間を探しているのは、その人間の組織を壊滅させるためだ」――と。
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