3.追い込まれるほどに、アクロは強くなる。
ここまでオープニングです。
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「追い込まれると、強くなる……?」
「その通り。【勝負師】というのはつまり窮地や限界、逆境、あるいは僅かな好機に際して力を発揮するクラスのことだ。お主に与えた首飾り、それは【勝負師】としての才覚を選定する効果がある」
「で、俺はそれに認められた、ってことか」
「そういうことだな」
――いやいやいや。
もし首飾りが反応しなかったら、俺は死んでたんじゃないのか!?
そう思ったが、ぐっと堪えた。
結果的に俺はその力を認められて、こうしてギルドへ生還したのだから。それにこのギルド長である老人の口振りからして、根拠のない賭けではなかったらしい。
「それで、俺はこれでその【勝負師】になれた、ってことで良いのか?」
「うむ。お主はこれで、名実ともに立派な【勝負師】だ」
こちらの問いかけに、頷き答えるギルド長。
彼はゆっくり腰を持ち上げると、奥にある棚から何かを取り出した。そして、それを俺に差し出してくる。
どうやら、古びた剣のようだった。
鞘は錆びていたが、中身はまだ使えそう、という感じ。
「それは先代の【勝負師】が愛用していた剣。それをお主にやろう」
「え、いいのか?」
「うむ」
実戦向きというより、アンティークに近い気がしたが。
俺はひとまず、その剣を受け取ることにした。
「それにしても、その【勝負師】ってのは珍しいのか?」
そして、次に疑問に思っていたことを訊ねる。
するとギルド長は小さく笑って、こう言うのだった。
「珍しいもなにも【勝負師】はユニーククラス。つまり――」
目をうっすらと開いて。
「世界で唯一、お主だけじゃよ」――と。
◆
ギルドを出て、俺は街を歩く。
すっかりと日は落ちて、街灯に明かりが灯っていた。
今日は色々なことが起こりすぎて、正直なところ頭がパンクしそうだ。
「でも、これで俺にもようやく取柄ができたんだな」
結局のところ【勝負師】というのが、どのようなクラスなのかはハッキリしない。これから戦っていく中で、少しずつ理解していくしかないのだろう。
いまはとりあえず、冒険者として一歩前進できたことを喜ぶことにした。
そう思っていた時だ。
「もし、そこの人?」
「ん? 俺のことか?」
「その通り。少し、こちらの話を聞いてほしい」
なにやら、フードを被った人物が声をかけてきたのは。
男性とも女性とも取れない声色で、そいつはこう口にするのだった。
「ダンジョンでの戦い、見せてもらった」
そして、フードを外し。
綺麗なその顔を晒しながら、こう告げた。
「ぜひ、決闘を申し込みたい」――と。
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