ビルマ攻略前半戦・セイロン島沖航空戦
色々な諸事情でしばらく更新できなかったです。
今までの中でかなり長いです。
3月2日。
第十五軍は作戦に沿ってビルマ国内に進撃を開始した。
先頭を切って戦車部隊がドイツ軍に倣ってパンツァーカイル(楔形隊形)を形成しながら歩兵部隊と共にイギリス軍を打ち破りつつ、進撃していく。
その頃、第二艦隊はラングーン近辺に艦砲射撃を加えていた。
まず、扶桑型航空戦艦搭載の水上爆撃機瑞雲が、敵の陣地及び敵部隊の位置を打電、それを元に戦艦長門・陸奥、扶桑・山城が主砲を発射する。
海岸にあったイギリス軍陣地や部隊はものの十分で破壊されるか戦闘不能に陥っていた。
海岸のイギリス陣地や部隊を撃破し終えると第三軍が上陸を開始した。
殆ど無抵抗で第三軍は上陸に成功した。
その頃には艦砲射撃は海岸より奥の敵を攻撃して、進撃をできる限り簡単にしようとしていた。
第三軍の上陸のおかげで、イギリス軍は戦力を二分化することとなり、そのせいで各個に撃破されていった。
そして、攻撃開始後4日後の3月6日に第三軍は首都ラングーンの占領に成功した。
その頃、第十五軍はビルマ独立義勇軍と共にラングーンの第三軍と合流しようと急いではいたが、イギリス軍は頑強に抵抗してきたので、その進撃速度はなかなか上がらなかった。
だが、第三軍が一部の部隊を派遣して背後を突いて包囲を仕掛けて、イギリス軍の兵力が分散された途端に、第十五軍は各個撃破に成功した。
そして、3月28日に第十五軍はラングーンに到着し、第三軍と合流することに成功した。
その4日前に南遣艦隊と第二艦隊は艦首をセイロン島に向けて進んでいった。
セイロン島に駐留している英東洋艦隊を撃破する為である。
だが、28日にセイロン島沖東方400マイルまで進んだ時に、イギリス軍のカタリナに発見されてしまった。
英東洋艦隊は日本艦隊が接近していることを知ると、すぐにコロンボより艦隊を出撃させた。
発見された南遣艦隊と第二艦隊は、「英艦隊が出撃してくるのは確実」として、翌日の29日明朝に扶桑・山城より瑞雲20機を艦隊の七時から十一時方向に向けて出撃させた。
対する英東洋艦隊は搭載機の航続距離の短さから、セイロン島の航空基地のカタリナに頼るしかなかった。
そして、13時に扶桑8番機より「敵艦隊発見」の知らせが入った。
すぐさま英艦隊に向けて攻撃隊(艦戦48機・艦爆60機・艦攻60機)が出撃した。
それから30分遅れでカタリナも「日本艦隊発見」の知らせを英東洋艦隊に打電した。
英艦隊の搭載機は航続距離の短さから、出撃しても帰ってこられる距離ではなかったが、英艦隊の搭乗員は殆ど全員が出撃を求めた。
英東洋艦隊司令のジェームズ・サマヴィル中将は、最初は許可しない態度をとったが、搭乗員達の意志もあるので出撃を許可して、攻撃隊(艦戦40機・艦爆40機・艦攻40機)を出撃させた。
13時50分に日本軍攻撃隊が英東洋艦隊上空に到達し、攻撃を開始した。
英東洋艦隊上空に展開していた英軍艦戦16機が迎撃するが、圧倒的多数なうえ、性能差もある攻撃隊直掩の零戦に一機も落とす事無く撃墜された。
艦爆全機が英艦に攻撃を開始した。
猛烈な対空砲火の中、日本軍搭乗員達は小刻みに機体を動かして巧みに対空射撃を避けて攻撃を行なった。
空母インドミタブル前部甲板に一発命中、フォーミダブル中央甲板に三発命中、戦艦ロイヤル・サブリンの第一・第三主砲を吹き飛ばし、リヴェンジ艦尾に直撃弾を二発命中させた。
他には、重巡コーンウォール、軽巡エンタープライズ・ダナエ・ドラゴンを各艦に五発ずつ命中弾を当てて撃沈した。
次に、艦爆隊に対空砲火が集中している間を縫って艦攻隊が攻撃を仕掛けた。
これによってインドミタブル右舷に二発、フォーミダブル後部に一発、戦艦ウォースパイト左舷に五発、ラミリーズ右舷に二発、ロイヤル・サブリン右舷に四発の命中弾を当てて、他駆逐艦4隻を撃沈した。
この後ロイヤル・サブリンは魚雷の命中によって弾火薬庫の砲弾が誘爆して爆沈した。更に、ウォースパイトも左舷の浸水を防げず、その後駆逐艦によって自沈処理をされた。
英軍攻撃隊もそれから1時間後に日本艦隊に襲い掛かった。
第二艦隊と南遣艦隊の直掩機24機の迎撃で攻撃前に艦戦23機・艦爆16機・艦攻32機失ったが、その後態勢を整えて第二艦隊に襲い掛かる。
第二艦隊と南遣艦隊の猛烈な対空砲火で艦戦8機・艦爆3機・残った艦攻全機が撃墜されたが、残った艦爆の攻撃で長門に至近弾二発、山城の艦首に直撃弾一発、空母雲龍の前部甲板に直撃弾一発を当てた。この雲龍の直撃弾による穴はすぐに修理された。
戦艦二隻・重巡一隻・軽巡三隻・駆逐艦四隻撃沈され、他の艦にも被害が出ているため英東洋艦隊はコロンボに向けて引き返していった。
だが、空母フォーミダブルは後部スクリュー軸を魚雷で破壊されていたので速力が5kt程しかでなかったので自沈処理が下されたが、時間が無いと判断されて総員退艦が発令された後、そのまま放棄された。
第二艦隊はフォーミダブルを拿捕、シンガポールに曳航して帰頭していった。
南遣艦隊はビルマ攻略支援に向かっていった。
次の話もまだ忙しいのでしばらく後になるかもしれないです。