星の戦車
初めての投稿です。思いついたままに書きました。
むかしむかし 2つの国がありました。
この国は、ずっと戦争をしていました。
長い戦いに兵たちは疲れはてていました。
その中でも、片方の国には 優秀な戦車と
勇敢な隊長、そして 素晴らしい仲間たちがいました。
彼らは、とても強く 負けを知りませんでした。
しかし、長く長く続きすぎた戦争で
仲間が1人 また1人と倒れてしまいました。
そして遂に 隊長と1台の戦車だけになってしまいました。
それでも2人は戦い続けました。
いつか必ずこの悲しい戦争を終えるために。
でも とうとう 隊長も倒れてしまいました。
隊長は言いました。
戦車にむかって。
「ここまで本当に よくやったくれた。
お前に最後の命令をくだす。
体に7つの星が刻まれた戦車をみつけるまでは、止まってはならない。」
そう言って隊長は 息を引き取りました。
戦車は 走りました。
一人ぽっちになっても走り続けました。
何日も 何日も。止まらず 休まず。
そんなある日。戦争は 終わりを迎えました。
戦車は とても嬉しかった。
しかし 止まることはできません。
まだ7つの星の戦車を見つけていないから。
何日も 何日も。雨の日も 雪の日も。さびた体がきしんで、大きな音がしていても、走り続けた戦車は
ある小さな村にたどりつたどりつきました。
そこで1人の少年と出会いました。
少年は 戦車を見るなりいいました。
「どうしてそんなにボロボロなの?」
戦車は 既に大砲も錆び付いて動さかず
色は、剥がれ落ち、いたるところに傷がありました。
戦車は少年に言いました。
「とても遠い所からきたんだ。」
「ねえキミ。もしかしたら この辺で
体に7つの星が刻まれた戦車を見たことはないかい?」
少年は少し不思議そうな顔をした後で
こう答えました。
「それは、あなただよ。」
戦車はびっくりしました。
そして村の近くにある泉に
初めて体を写しました。
そこにあったのは
古くさびてはいたけれど
しっかりと7つの星が刻まれた 自分でした。
すると戦車は 今まで通ってきた
長い長い 遠い遠い道のりを
ゆっくりと戻りました。
本当はもう動く気力すら残っていませんでした。
それでも来た道を走って走って
傷ついて また走って。
何度も止まりそうになりながら
最後の気力を振り絞って
やっとたどりついたのは
仲間たちと隊長の眠る お墓の前でした。
戦車「隊長。任務完了いたしました…」
そういうと 戦車は二度と 動かなくなりました。