反逆の一撃
投稿ペースが速いのは今だけ。(続けられるように頑張ります。)
「殺せばいいんですか?」
この状況から導き出したことを聞く。
「あぁ、そうだ。殺せばいい。」
一瞬驚いた顔をしたが、すぐに満足げな顔に変わった。
「わかりました。」
剣を使うことは初めてだったが、少女は取りあえず首に剣を刺してみることにした。
「い、嫌だ~~!!死にたくない!!」
奴隷は、懸命に少女に助けを求めようと、同情を誘おうと叫んだ。しかし、長年人を殺してきた少女が今更同情するわけもなく
「さようなら。」
剣を振りかざす
「嫌っ!!」
その言葉を最後に、その奴隷は二度と動かなくなった。少女が振りかざした剣は見事に首を貫通してしいたから、当たり前なのだが.....
――――――
あれから、奴隷がミスをしたり怪我をしたりするたびに少女は殺した。命令だったから。苦るしみを共に味わった仲間を.....苦しまずに殺すことだけが自分に唯一できることだと信じて。
そして、奴隷として働き始めてから気づいたことがあった。それは、時々人を殺した後、力が上がっていることだ。今までは、ただひたすらに人を切っているだけで力を使うことは無かったが、明らかに上がっているのだ。日々の積み重ねとは言えない程急に.....
「さあ、次はこいつを殺すんだ。」
そう言って、貴族はいつも通り剣を渡してくる。無防備に.....
「馬鹿ですよね、本当に......」
「はぁ!?」
「死ねよ。今まで私が殺してきた仲間の分まで苦しんで。」
少女は、貴族から剣を受け取った瞬間に首を切り落とす感覚で腕を切り落とす。
「くそっ、何をするお前!!」
そんな事を言っても、貴族が他に武器を持っていないことは確認済みだ。
「奴隷風情が調子に乗るなよ?」
貴族に負ける要素など無いと少女は思っていた。が、その考えは甘かった。
貴族の手に突然剣が現れた。
「武器がないとでも思っていたか、残念だったな。」
引けばやられる、そう感じた少女は突撃する。
それに反応し、しっかりとガードする。そして、貴族がカウンター繰り出す。
その攻撃は少女の片目を切り裂く。
「っ!?」
視界が悪くなる。それから徐々に押され始め、このままでは、死ぬ。そう思った時だった。貴族の持つ剣にひびが入った。そして、もう一度剣を交えた時いびつな音を立てて砕けた。
貴族が、普段から魔法で作りる剣を使わず、常に剣を持っているのはその脆いさ故だった。
「私の勝ちだ。死ね、このクソ野郎。」
少女はここから早急に去った。少女を止めるものなどいなかった。それもそのはず、少女によって殺された貴族より、強いものなど兵士の中でいなかったのだ。いや、意図的に雇わなかったのだ。反逆されないように.....
去ったあと、奴隷たちはどうなるのだろう。そう思ったが、戻れるわけがなかった。
貴族を殺したことによって1つの国を敵に回したのだった。
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