レベルを上げてステータスで殴る
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<レベル53>
・体力485
・筋力354
・俊敏726
・魔力574
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「レベル53!?」
受付の人が驚いた。
「「「「「え!?」」」」
その声にその場にいたほとんどが驚いた。メイルを除いて。
「へ~、53ですか。すごいですね。びっくりです。」
「お前はどうして驚かないの?53だぞ。53。」
冒険者の平均的なレベルは、20程度だ。かなり高い冒険者でも30程度で、最高でもメイルの35だ。
「そうですね。私よりも30も高いですね。」
メイルは、計算もできないらしい。
「いや、18だけどな。」
「まあ、何でもいいですが、早く登録してください。」
「わかった.....ちょっと待ってくれ。」
――――――
「終わったぞ。それで、適当に簡単なクエスト受けていくか?」
「はい、じゃあ、一番簡単なのをお願いします。」
「任せろ。」
そう言って、クエスト表を持ってきた。そして、少し考えた後.....
「よし!!これだな。」
差し出してきた内容は、
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<ゴブリン退治>
・森にある巣穴のゴブリンの殲滅、巣穴の破壊
~
「わかりました。じゃあ、行ってきます。」
「え?どこに行くのですか?」
巣穴のある場所に行こうとしたフェイトにメイルが声をかける。
「どこって、クエストだけど?」
「今はもう夕方ですよ?」
「知ってるよ。メイルじゃないんだし。」
唐突な罵倒。しかし、もちろんその言葉はメイルには届かない。意味が分からないから。
「そろそろ自分で生活できるようにならないとね。夜までには戻ります。」
「わかりました。では、ここで待っていますね。」
――――――
そうして、フェイトを待つこと数十分。
「戻ったよ~~。」
「お帰.....えり?」
フェイトが手にしているものを見て固まったのはメイルだけではなく、その場にいる全員が固まった。文字通りに。
そして、数十秒が経って、やっとフェイトが言葉を発する。
「クエスト達成したよ。」
「「「「......」」」」
「どうして、ゴブリンの首を持っているの?」
「え?殺したからだけど?首を切り落として。」
何をそんなに驚く。まさにそんな感じで答える。
「うん。それは見たらわかるよ。どうして、首を持っているの?」
「これがないと、全滅させたかわからないでしょ?」
「あ~~、確かにそうかもね。」
「「「「納得するな!!」」」」
どうやら私は、計算ができないらしい。53-35=19って、頭大丈夫かな?