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ユイがいる『お菓子』で『おかし』な日常  作者: 阿礼 泣素
8章 相克! 二人のユイトと二人の水会
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私だって……

――《闇暗岩塊》(ブラックブルードロ)

 光樂はその名とは対照的に禍々しい邪気を放つ漆黒の物質を生成し、それをそのまま夕影達の方へ投げつけた。


「危ないッ!」


 夕影は水会を庇うようにして横っ跳びに身をかわした。


「あ……ありがとうございます」


水会が夕影にお礼を言いながら伏せた頭を上げると、そこには……



「雪凍乃ちゃんにしては良くできました。まあ、そんなものよね、あなたなら……

でも、知ってた? 妹は姉を越えることなんてあり得ないって。それを今から身を持って知らしめてあげる」


――《紫苺毒霧》(ヴィオレフレージュレ)


 水萌ユイラはその美しい容姿からは想像もつかない、醜悪で毒々しい液体を霧状にして噴射した。


「雪凍乃!」


 夕影がそう叫んだ時には水会は水萌の毒牙にかかってしまっていた。咳き込み苦しそうにしている水会、それを見た夕影は逆上し、我を失いかけていた。


「よくも……よくも雪凍乃をッ!」


――《氷砕冷破》(フローズンシャーベット)!


 心火を燃やし激昂する夕影に向けて、頭を冷やせと言わんばかりに氷雨が降り注いだ。


「夕影さん、私はもう大丈夫です……だから、夕影さんはあの光樂って人を頼みます。ここは私が……」


――《白氷凍結》(ブラン・マンジェ)!


 水会が生み出した巨大な氷塊、その氷塊が姉である水萌ユイラを圧殺しようと駆動する。


「いっけええええええええ!」


 水会は容赦なく、最初から全力で実の姉に向かって牙を剥いた。


 そうして振るった力は今まで無下扱われてきた自分を見直してほしいという思いの表れだったのかもしれない。なんでも出来てしまう姉への劣等感から生じたささやかな復讐だったのかもしれない。


――私だってやればできる、私だって……


 水会は心の中でそう強く言った。


 そう強く願った……



次回は7月11日7時更新です☆

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