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ユイがいる『お菓子』で『おかし』な日常  作者: 阿礼 泣素
8章 相克! 二人のユイトと二人の水会
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私ってばサイキョー!

「さあ、本当にこれで終わったわね……」

「後は、夕影さん、水会さんに任せましょう……」

 二人はすっかり《克巧力》が枯渇してしまい、ただ舞台の夕影と水会の姿を見守ることしか出来なかった。


 その頃、舞台上では、


「くそっ……彈野原、ユルゲンス……」


 夕影惟斗は焦っていた。二人が敵にやられてしまい、舞台は自分と水会の二人きりになってしまったから、今まで支えてくれていた二人を突然に失ったから。


「私が頑張らなきゃ!」


 水会雪凍乃は奮起していた。二人がいなくなることは考えられうるハプニングの一つであり、そうなる可能性は十分にあったから。動揺は一切ない、ただ、冷静に的確に……


――歌い、踊り、戦わねば。


 そう感じていた。


「夕影惟斗……」


 光樂は悲憤慷慨していた。夕影との約束したはずなのに、夕影は舞台に立たなかった。それが悲しくて、狂おしいほど嘆かわしい。


「私ってばサイキョー!」


 水会柚苺良は自己陶酔していた。どんな舞台であれ舞台は舞台、アイドル水萌ユイラの名に恥じないように常に全力、やっぱり私って可愛い!



 それぞれの思いが交錯する中、舞台は最高潮を迎えていた。


「水会……いくぞ!」


 夕影が水会にアイコンタクトを取りながら右手を天に掲げた。水会もそれを見てすかさず左手を夕影に合わせるようにして突きあげた。


――《星霜耀翔輝》(フラクタルフラグメントフラッペ)


 金色に輝くダイヤモンドダスト、その眩い光が会場を包み込み、その光は目も開けられないほど強烈な閃光となった。


「幽絲ォ!」


 夕影が、ステージを離れ光樂の元へと走り出す。その横には水会、全速力で姉である水会柚苺良のいる方へと駆けて行った。


「…………!?」


 光樂幽絲は自分の名を呼ぶ野太い声を聞き、即座に全てを察した。この少女は少女の顔をしているが、紛れもなく夕影惟斗だ。夕影は光樂との約束通り舞台に立ち、自分と相対していたのだ。


――それを今、理解した。


「惟斗……僕は嬉しい、嬉しいよ。ちゃんと約束、守ってくれてたんだね。ふふふ……だからこそ全力を賭して君を潰す。全身全霊をささげて君をぶちのめす。完膚無きまでに……再起不能になるまでに……もう僕のことを忘れられないくらいに……僕の存在を刻みつけてあげるよ!」


――《闇暗岩塊》(ブラックブルードロ)


 光樂はその名とは対照的に禍々しい邪気を放つ漆黒の物質を生成し、それをそのまま夕影達の方へ投げつけた。




次回は7月10日7時更新です☆

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