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ユイがいる『お菓子』で『おかし』な日常  作者: 阿礼 泣素
7章 激突! 1年エクレア組 VS 1年ババロア組
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炎塵

夕影は光樂が一瞬でも、わずかでも動揺してくれれば御の字だと考えたのだが、その作戦は光樂を動揺させるどころか、狂化させてしまう結果となる。

「惟斗! ゆいとおおおお! なぜ惟斗がこんなところに! どうして! どうして! どうして!!!」


 慨嘆する光樂の目線の先には夕影の顔をした牧ノ矢が映っていた。そしてその隣には水会の顔をした我舞谷がいた。


「《直線鋭刺》(ストレートプレッツェル)! ってなんかものすごくこっちみて睨んでるんですけど……」


「まずい! 攻撃、くるわよ!」


 我舞谷はババロア組の生徒が攻撃態勢をとっているのに気が付いた。牧ノ矢は光樂に気をとられたままで全く気がついていない。


「食らいなさい! 《蜂巣蜜止》(ワッフルペースト)!」


 我舞谷と牧ノ矢はそれを避けようとしたが間に合わなかった。鳥黐のように粘着性の高い蜂蜜色の液体を浴びせられた二人は身動きが取れなくなり、忽ちその場に固定される形となった。


「まずは……二人……《円盤裂切》(ガレットスリッド)!」


 円形の犀利な鋸が空気を切り裂きながら、圧倒的速さで二人の方へ向ってくる。進退きわまった牧ノ矢は自分のミスを悔い、心の中で負けを認めた。



「みんな……ごめんね……」



 牧ノ矢が呟いた、その時、


「なーに諦めちゃってんのよ! 《灼熱焦土》(バーンクレープシュゼット)! 《焼挟炎囲》(アルタータルトタタン)!」


 途端、火柱が辺りから次々と立ち、あっという間に周りは火の海となった。


「さあ、戦いはここからよ! 私たちはまだやれる! やってやるわよ!」


 我舞谷が大気炎を上げて応戦する。牧ノ矢は弱気になってしまった自分が恥ずかしくなった。

「我舞谷さん! あれ……いくわよ!」


「そうね! いくわよ!」


「「せーのっ!」」


――紅蓮龍弓ホットケーキドラゴニックアロー


 我舞谷由龍の炎と牧ノ矢弓射流の弓を組み合わせた炎の弓矢、その一撃が一年ババロア組の生徒に向けて照射される。炎塵舞う中、真一文字に先行する矢はまるで向う見ずで無鉄砲な二人を暗示しているようでもあった。


「さあ! こっから! こっからっ!」



次回は7月5日7時更新です☆

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