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ユイがいる『お菓子』で『おかし』な日常  作者: 阿礼 泣素
6章 鍛練! 甘いお菓子と甘くない練習
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水会がアイドルになった理由(ワケ)

「ユイアーネさん、いいんです……そして心結さんもありがとうございます……」

 水会の覚悟は出来ていたようで、皆は息を呑み、今か今かと水会が話し始めるのを見守っていた。


「私がアイドルを目指したきっかけは……お姉ちゃんでした……」


 水会は優しく悲しい声で囁くように言った。


「私はお姉ちゃんにずっと憧れていました、今も……です。私はお姉ちゃんに追い付きたい、その一心でアイドルを目指していました。いつか、お姉ちゃんの横に並んで歌って踊れるようなアイドルを目指して……そのために毎日苦しい練習にも耐えて、耐えて、耐えました。


それなのに! 


それでも! 


 私はお姉ちゃんには追いつけなかった。追い付くどころかその差は日に日に大きくなっていきました。私はその時に気がつきました。ああ、これが才能の差なんだ、って……どう頑張っても人には限界がある。ある程度のレベルにまでは到達出来てもそこから先は選ばれた者しか進めない道なんだ……と、幼心ながら悟りました」


 一呼吸置いて、水会は続ける。


「でも……諦められなかった、諦めきれなかった。普通はさっきのところで諦めちゃいますよね? 悟ったんですから、分かっちゃったんですから。それでも万が一、億が一の可能性があるじゃないですか。私はまだやれる、まだ頑張れる、そう自分に言い聞かせて頑張ってました。今思えば夢を見ていたのかもしれません。心のどこかでは必死になって頑張れば、きっとお姉ちゃんに追い付ける、追いつけるどころか追い抜いて、越えてしまえるんじゃないかって……


 でもやっぱりある日、お姉ちゃんに言われちゃいました。『あんた、いつまでアイドルの真似ごとやってるの?』って。あの時はさすがに堪えましたね。流石にその日はずっと部屋にこもって泣いちゃいました。それ以降は御想像におまかせしますって感じで……」


――えへへ、話し過ぎましたね。水会は笑っていたがそれは本心からではないことは明白だった。



次回は6月28日7時更新です☆

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