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ユイがいる『お菓子』で『おかし』な日常  作者: 阿礼 泣素
5章 編成! 私たちはアイドル!
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センター決定!

夕影が見たのは硝子玉ではなく、硝子の靴を履いた雪のように白いシンデレラだったのかもしれない。これから夕影は凍えるように冷たかった水会雪凍乃の心を灯すかがり火となることが出来るのか、それは彼の努力次第である……

「おそーい! なにやってたの!」


 天彩はすっかりお怒りの様子で、夕影と水会が帰って来るなり怒号を乱れ飛ばしていた。


「天彩、それにみんな! 遅くなってごめん! ちょっと色々あって遅くなってしまった、ほんとうにごめん!」


「わ、私もごめんなさいっ!」


 即座に詫びを入れた二人であったが、天彩はもう怒っていなかった。


「冗談だよ、夕影君! 雪凍乃ちゃんが無事に見つかって良かった」


 天使、いや女神のような微笑みをみせる天彩に夕影はやっぱり天彩は可愛いなとその美貌を再確認していた。


「で? その色々ってのは? まさか二人で遊んでたってわけじゃないんでしょ?」


 我舞谷が冷静な一言を浴びせ、夕影もはっと我に帰る。


「……俺……決めたんだ!」


「なになに? なにをキメちゃったんですかあ」


 無相が下から覗き込むようにして夕影に問いを発する。


「悪いが無相の想像しているものではないってことだけは言えるな」


 残念……と言いたそうな顔で引き下がる無相と入れ替わるようにして、天彩は夕影に疑問符を投げかけた。

「決めた?」


「ああ、俺はセンターを水会にやってもらおうと思っている」


「左様か?」


「だから、その口調はやめなさいユイアーネ!」


 ユルゲンスの言葉に我舞谷がツッコミを入れたが、この場にいるほとんどの人間がユルゲンスと同じことを思ったので他の皆は黙ったままだった。


「でも、俺がセンターに立たないというわけじゃなくて二人で真ん中に立つって言うイメージをしてもらうことになるかな……」


 皆はますます意味が分からなくなっている様子だったが、夕影は続けた。


「現時点ではメインは俺と水会、バックにユイアーネと唯虎、舞台護衛で無相と天彩、敵舞台攻撃が牧ノ矢と我舞谷で考えている」


 夕影がいつになく真剣な表情をしていたこともあり、これ以上夕影を茶化そうとするものは現れなかった。


「水会さんを抜擢する理由はもちろんあるんでしょうね?」


 牧ノ矢は半信半疑に尋ねると、夕影の隣にいた水会が右足を一歩前に踏み出して皆の前に立ち、厳然とした態度で言った。



次回は6月22日7時更新です。

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