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ユイがいる『お菓子』で『おかし』な日常  作者: 阿礼 泣素
5章 編成! 私たちはアイドル!
22/59

『トワイライト』

新章突入!

 夕影は夢を見ていた。それは夕影にとっては胸元からジリジリと焼き尽くされるかのような、そしてチクチクと体の奥の奥から鋭い何かで貫かれてゆくかのような……


 痛くて、辛くて、悲しい夢。



 父と母、そこに子どもが一人、絵に描いたような円満な家庭……


「惟斗は本当に良い子だ! これは今から将来が楽しみになるな!」


「ほんとね! 惟斗はきっとお父さんに似て才能があるのよ! 流石ね!」


――期待するな! 俺に期待を寄せるな!


――良い子なんてのは、自分たちに都合の良いことなんだろ!


「すごいわ! もう一人で作っちゃうなんて! お母さんが教えることはないかも……なんてね」


「これならお父さんも鼻が高いぞ! ほら、これもやってみるんだ……ここをこうやって……」


「えへへ……ぼく、じょうず?」


――これ以上やっちゃダメだ!


――これ以上先に進んだらダメだ!



……ガシャン。


 何か、それも大きな何かが崩れ、壊れる音。


――まただ、また俺はこんな思いをしないといけないのか。


 唐突に先ほどの笑顔あふれる空間は崩壊し、二人がものすごい剣幕で子どもである少年を見つめた。


「……どうしてこんなことも出来ないんだ! 最近ずっと外に遊びに行ってばかりじゃないか……そんな

事だからダメなになるんだ! これからは外出禁止だ!」


「惟斗……お母さんはあなたのことを思って言っているのよ……聞いてる?」


 少年は今にも泣き出しそうな顔でぐっと涙をこらえている。決して二人に反抗することなく、少年はただ黙ってそこにいる。


 少年の名は夕影惟斗。


 有名洋菓子店『トワイライト』の一人息子。


 期待され、教育され、パティシエになることを義務付けられた少年。




 それが、夕影惟斗という少年だった……



次回は6月18日7時更新です。

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