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「ねぇ、本当に行かなきゃ駄目?」
「大丈夫、私がついてるから。ね、さっちん」
月曜日。私は自分の教室の前にいた。手には、日曜日に売れ残ったミサンガの入った袋を提げている。
「でも、今更私……」
「クラスの皆は、さっちんが思ってるよりユニークだよ。だから私だけじゃなくて、皆とも仲良くして」
「う、うん」
「ほら、行った行った」
あーやは、私の背中を押した。教室にいた生徒の視線に晒されながら、私は、
「あの……これ私が……作ったんだけど……良かったら……」
と、消え入りそうな声で言った。
「何、それ」
近くにいた女子数人がが恐る恐る寄ってきて、袋の中をのぞいた。
「うわー、可愛い!」
「これ、真田さんが作ったの?」
はしゃぐその子達をきっかけに、クラスの皆が寄ってきた。私が戸惑いながらあーやの方を見ると、あーやは親指を立てて笑っていた。
そして私は、集まってきたクラスメイトにミサンガを配った。私は今、幸せを感じている。ふと左手首に目をやって、くすりと笑った。きっとこれのおかげなのだろう。ミサンガの縁が私たちをむすんで、つないでくれたのだ
fin.




