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92.傘
ザアザアと降り続く季節の雨 予報とはちょいと違う
重くなる荷物嫌だから 折りたたみは放り投げたのに
通り過ぎる下駄箱で一人雨宿り 色々考えたよ
あの日の笑顔 あの日の夕立ち あの日のあなた
そう こうやって突然傘に入れてくれたね
肩が少し濡れているのは秘密にしてる
何気ない事だけど あなたが濡れたりしないように
下から覗く瞳 気付いているのかな……
サアサアと遠慮がちな雨音に 声は良く届いたね
多分持ってこないから 少し大きめの傘を用意した
一人ポツンとため息ついてて 悪戯思いついたよ
あの日の表情 あの日の下駄箱 あの日のあなた
そう こうやって突然傘に入れてあげたの
傘がこちらに傾いているのは嬉しいけれど
さりげなく柄を持つあなた 風邪を引かないかしら?
上で照れた頬 ちょっと心配だな……
傘が紡いだ二人のストーリー 響く雨音に会話は弾んで
雨が降ったことに心から感謝をしてる
いつもより近い二人の距離 鼓動は高鳴るけれど
幸せな時間 ずっと続いて欲しい
一本の傘の下 二つの笑顔溢れてる




