8.Autumn、銀杏並木
使い古されたメロディーが街を色付けた 土曜の夕暮れ
風に追われるような銀杏の葉 時間を止めて
誰もが抱く青いままの恋心 忘れられずに引き出しの奥
焦がれていた心のカケラ達 はしゃいでいた 愛しくて
つづられた言葉は未だに照れくさい Ah 少しホッとした
疲れ果てた日々の中 残っていた宝物が見つかって
さよならと告げたあなたの瞳に滲んでいたものは何?
むきだしの心に突き刺さる悲しみの吐息
恋の終わりに知ったのはあなたの優しさだけで
隠せなかった僕の弱さ立ち尽くすことしか出来なくて
せわしない人の波に飲まれる夢 捨てきれずにポケットの奥
とり戻せない時間というモノクロは 傷だらけになって
空席のまま 隣に秋の風が吹く
ごめんねと泣いたあなたが心に秘めていたものは何?
たよりない想いの果てに季節が巡りゆく
不器用な二人の恋が重くのしかかった空
ねえ、銀杏が舞ってるよ・・・
あれから少し伸びた背も もう見せられないね
あれから少し大人びた横顔 見られないよね
アルバムで笑う恋の轍抱きしめた
気のせいか 少し温かい
さよならと告げたあなたの瞳に滲んでいたものは何?
ねむれない愛のまぼろし消えた孤独切なく
ごめんねと泣いたあなたが心に秘めていたものは何?
あいたい気持ちが風の中ひたすら歌ってる
好きとささやいたあなたの口付けその温もりは今?
もういちど抱きしめたいと枯れ葉に手を伸ばす
大好きだったあの頃の二人に帰ろう
ひらりひらり銀杏の葉 何も言わずに舞い落ちて・・・