20.kindness ~ねえ どうして~
「ねえ どうして優しいの?」
うつむいたあなたの にじんだ瞳は見えなくて
「現実から逃げないで。」
背を向けたあなたの姿は 涙を隠してた
僕はただ呆然と・・・笑顔で泣いてたよ
泣いて 笑って そして怒って
ゼンブ本気で 嘘は無かった
何もかも信じて あなただけ愛した
それが苦しみだったなんて
これっぽっちも知らないで
「ねえ どうして笑ってるの?」
唐突なあなたの 真っ直ぐな瞳に吸い込まれ
「もう・・・疲れたの。」
そんな言葉に僕は ただ驚いて
振り払われた手を 眺め続けてたよ
朝に 昼に そして夜に
スベテ嘘で幻想だったの?
この手に感じた あなたの温もりは
それが哀しみだったなんて
ぜんぜん気付かなくて
「ねえ どうして優しいの?」
うつむいたあなたの にじんだ瞳は見えなくて
「現実から逃げないで。」
背を向けたあなたの姿は 涙を隠してた
僕はただ呆然と・・・笑顔で泣いてたよ
それでも不器用な僕には あなたを包みこむのが精一杯でした
「ねえ どうして優しいの?」
笑ったあなたの 透き通った瞳は愛しくて
「また・・・泣いちゃうよ?」
いたずらっぽく言ったあなたの笑顔が まぶしくて
僕はただ嬉しくて・・・笑顔で笑った
「ねえ どうして優しいの?」
「理由なんて無いよ。」
「ねえ どうして優しいの?」
「あなたが好きだから。」
「ねえ どうして優しいの?」
「あなたの笑顔が見たいから。」
「ねえ どうして優しいの?」