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序章
俺は死んだ。
死因は
≪紙で指を切り痛みに悶えていたところ、その反動で熱々の紅茶を顔面にこぼし、パニクって自分で最大出力の【フローズン】の魔法をかけ、凍死≫
そして今、俺の死から約50000年が経った。
そう、よくある転生というやつだ。
「おぎゃああああああああああああ!!!」
このみっともない騒がしい奇声(違う)を発しているのが俺、ノエルだ。当たり前だが俺は両親を呼びたかっただけであって、別に奇声を発しようと思って発しているわけではない。
「おうおうノエル、どうしたんだ?腹でも減ったのか?」
そしてコイツは俺の父親、リュカ・クロフォード。親バカであり、大馬鹿だ。
「あら?そんなことはないと思うけれど…さっきミルクあげたでしょう?」
この一見真面目そうに見える女性は俺の母親、ミア・クロフォード。
転生したら、神聖な名前の両親に神聖な名前を付けられた。
俺魔王なのに。