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主催パーティー

俺たちはメイドに案内されパーティー会場に向かった。到着した会場にはすでに多くの参加者が集まっていた。


「それでは、みなさん。私は他の貴族のあいさつ回りがありますのでこれで失礼します。」


そう言って、カトレアはお供のルークと数人の護衛を連れて行ってしまった。


「僕たちどうしようか?」


ハンスに聞かれるも、俺もこういった状況は初めてなので何も言えないが


「とりあえず、壁の隅っこにでも移動しようか。」


俺たちは壁の隅っこに移動した。正直この雰囲気はいづらいのである。


「あら、レティシアさんではありませんか?」


俺たちは後ろを振りむく


「聖女様」


俺は、声をかけてきた相手が誰だかわかったのでそう言った。


「聖女様なんてそんな。普通にアリシアで構いませんよ。」


「では、アリシア様と。それとレイナール殿は?」


俺は彼女の護衛にレイナールがいなかったので聞いてみた。


「彼には休暇を与えました。」


「そうですか・・・」


俺はそれだけ言った。おそらく護衛から外されたのであろう。


「レティシアさん以外の方々とは以前、確りとあいさつができませんでしたね。私はアリシア=ファーレンガルド。アリシアとおよびください。」


そう言ってアリシアは頭を下げる。


「おやめください。アリシア様。我々はタダの冒険者です。そのように接されるとこちらが困ってしまいます。」


ハンスが恐縮する。


「そうはいきません。冒険者の方々が日々魔物退治などを行ってくれているから、我々は安心できるのです。」


アリシアはそう言う。貴族の中には冒険者をゴミのように見る者もいるが、彼女のような貴族も中にはいることも事実だということだ。ファブレ伯爵も中の1人だし。こういった貴族は割と少ないので大切にしたいと思う


「(誤解していたかもしれないな・・・)」


俺は初め彼女が聖女という事だけで何も苦労していない。貴族のお嬢様と思っていたが、どうやらそうでも無いようだ。


「我々もアリシア様のような貴族の方々や騎士の方々が町を守ってくださっているから、こうして生活することができています。なので、かしこまらないでください。」


俺はアリシアにそう言った。アリシアと別れたあと、カトレアが交流のある貴族を連れてきた。俺たちも交流のある貴族たちとあいさつなどをして時間を過ごしていった。




「陛下のご登場です。」


誰かがそう言った。その瞬間に話し声はなくなり、玉座にみな目を向けた。しばらくしてから王様と王妃そして第一王子と第一王女が姿を現す。なお第二王子は武闘大会に悪魔を招き入れた疑いが掛かっているため、今回は欠席となる。


「皆の者、よく集まってくれた。今宵のパーティー存分に楽しんでいってくれ。」


陛下の挨拶をそこそこで切り上げ、パーティーを再開する、また他の貴族は陛下にあいさつに行った。


「レティシアどうしたの?陛下を見て?」


「ハンス?いや違う。俺は陛下の後ろに立っている騎士を見ていた。」


「ああ・・・」


俺の言葉にハンスは俺が何を言いたいかを察した。


「あの男、強い!ぜひ・・・」


「ダメだよ。」


俺が言い切る前にダメ出しされた。無念・・・そんな事を俺たちは話していると、奥からエレノアがやってきた。


「皆さま、ようこそいらっしゃいました。楽しんでいらっしゃいますか?」


「この度はご招待いただき光栄の極みでございます。」


俺たちはエレノアに頭を下げる。


「ふふ、そんなにかしこまらなくてもいいですよ。」


エレノアにそういわれる。そのとき


「ほう、君が優勝者のレティシアとその仲間か?」


聞きなれない声に俺は振り向くとそこには、アリシアを連れたレオンハルトがいた。


「あら、お兄様もいらっしゃったんですね。」


「ああ、エレノア。私も彼女に興味があってね。」


仲良く話してはるが、お互い派閥をもっている身、そういう意味ではお互い敵同士になる。


「初めまして、レオンハルト様。レティシアと申します。」


俺はレオンハルトに頭を下げる。


「そうかしまる必要はない。今回はただ、あいさつに来ただけだ。」


レオンハルトはそう言うが、今回は俺たちがどういった人物か確認しに来たようだ。


「しかし、君のような美しい女性が大会に出ていたなんて驚きだったよ。それも優勝してしまうなんて。」


「恐れ入ります。」


確かに大会には女性は俺以外参加していなかった。そのため俺を応援する観客がやたら多かったな。しかし、美しい女性といわれて微妙だ。確かに自分でも美少女であると自覚しているが精神は男。正直ってうれしくない。そんなことを話していると突然扉が開き一人の兵士が駆け込んできた。


「無礼者!ここをどこだと思っている。」


近くにいた騎士がそういうも


「申し訳ありません、緊急事態のためお許しください。」


「構わぬ。して何があった。」


陛下が兵士に問い詰める。


「はっ、第二王子の派閥が反旗を翻しました。」


その言葉が会場に響き渡った。


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