再びオネェのもとに
食事をとった俺たちは
「依頼に行く前に、リーシャとアリアの装備の強化に行こうか。」
俺は二人言った。
「え!でも、私たちお金が・・・」
リーシャの言葉に
「心配しなくてもいい。今回はこちらで出すから。」
と俺が言う。
「でも・・・」
アリアも言ったが
「大丈夫だよ。僕も最初はレティシアに出してもらった。今は依頼をこなして少しずつ返してはいるけどね。」
ハンスがそう言う。
「もし、悪いと思うのならハンスと同じで少しずつ返してくれればいい。後、俺のことは呼び捨てで構わない。」
「僕も呼び捨てで構わないよ。」
俺たちは二人にそう言った。
「まあ、そういう事だから遠慮はいらない。これからは一緒に戦う仲間なのだから。」
俺はそう言って二人を鍛冶屋に連れていく。
「あら~いらっしゃい。」
図太い声のオネェが体をクネクネさせながらよって来る。「ヒッ」と叫びそうになったリーシャとアリアの口を俺たちは抑える。まあ、普通こういった反応をするだろう。
「こんにちは。オネェ様。今日はこの二人の装備が欲しくてよらせてもらいました。」
俺はそう言った。
「あら~かわいいお嬢さんたち。食べてしまいそう。」
オネェがそんな事を言う。二人はもうすでに涙目だ。
「オネェ様。冗談はその辺にしてください。本気で二人が泣きそうなので。」
「ごめんなさ~い。悪ふざけが過ぎたわね。」
「それよりも。坊やも隅に置けないわね。レティシアちゃんだけでなく、こんなかわいい二人も仲間にしちゃうなんて。このこの」
とオネェがハンスに肘を打つ。
「あははは・・・」
ハンスがすごく痛そうにしていた。
「それでこちらのお嬢さんたちの装備はどういったのがいいのかしら?」
オネェ様が聞いてきた。
「リーシャが魔法使いで、アリアが盗賊だからそれに見合った物を見繕ってほしいんだけど。」
と俺が言った。もちろん二人が欲しい装備があるのならそれを優先させるつもりだ。
「わかったわ。じゃあ二人に似合いそうな装備を持ってくるわね。」
そう言ってオネェは奥に引っ込んでいった。
「二人とも大丈夫?」
ハンスが二人に聞いた。
「怖かった・・・」
アリアが言い
「(コクコク)」
とリーシャがうなずく。
「二人とも相手を見た目で判断しちゃいけないよ。俺もハンスもオネェ様にはいろいろ世話になっているんだから。」
俺はそう言った。
「確かに悪い人じゃないけどね・・・」
ハンスも頭をかきながら言う。まあ、これは慣れてもらうしかない。
「お待たせ~」
オネェが奥からいろいろ抱えて帰ってきた。
「まずはそっちの魔法使いちゃんからね。」
そう言って装備を渡す。
「武器は世界樹の杖。装備は大賢者のローブ。」
いきなり、ヤバいものを渡してきた。
「ええ~!!!」
さすがのリーシャも驚く。オネェはそれを無視して
「あなたにはこれ。武器は古龍の鱗で作った短剣が二振りと胸当てね。」
古龍って、実在するかわからない伝説の龍じゃん!
「(ハンス。お金ある?)」
俺はハンスを見る
「(あるわけないじゃん。あれは、ヤバいって!)」
初めてハンスと目だけで通じた気がした。
「大丈夫よ。この前も言ったけれど、あなた達で払える金額にするから。」
オネェはウインクしてくが、いや、普通払えない額だからね。ほんとあんた何者なんだよ。もしかして偽物とも考えたが、あの人がそんなことするとは思えない・・・リーシャとアリアは戸惑いながらも、オネェの気迫に押されてしまった。
「あの、オネェ様って、いったい何者なんですか?」
俺はもう気になって仕方なかった。
「レティシアちゃん、同じ女でも乙女の秘密を聞こうなんて、それは失礼よ。」
うん、もう聞くのはやめよう。おそらく教えてくれないだろう・・・俺はもう、いろいろ諦めた。その後、オネェの見繕った装備を買い(ほぼ押し付けられた)、そのまま店をでる。そして俺のお金が底をつきかける・・・昼からはオークでストレス発散かな・・・その後、俺たちはギルドに向かい、受付でリーシャとアリアがパーティーに加わったことと、パーティー名を「暁」にした事を受付で申請し受理してもらった。
「さて、オークたちよ!恨みはないが、俺のストレス発散に付き合ってくれ。」俺はそう言ってオークを殴り飛ばす。今回に関してはハンスも、何も言わず黙々とオークを狩って行ったのである。そんな光景を見た二人は終始驚きっぱなしであった。ちなみに二人に何かあっては困るので魔法で能力を上昇させてある。まあ、装備がヤバいから多少の事では問題ないだろうが、一応、保険は必要だ。そして、今日も多くのオークが俺たちの犠牲になったのである。オークやゴブリンは繁殖性が半端ないな~って感じで・・・まあ、ゴブリンはこの場にいないけどね。
次回は、閑話~青の翼編③~を入れて第2章は終わろうと思います。




