ダンジョンの権利
成績上位者どころかヴェルゴーニュ学園の生徒じゃないレリュートさんが、ダンジョンに行くことについてバルちゃんを通してクラスの皆から抗議が来た。
ほぼ全員が行きたいと言っているけどそれは無理っぽい。と言うことでクロスが指名した人のみが行けることに。
ほぼ、と言うのは勉強教えるアキラさんと教わるルミさんは最初から不参加。
選ばれたのはバルちゃんとマコさんとノンさんとマリア君とレイモンド君。理由は得意科目をバラして色んな目線で見たほうが良いとのこと。
ええ、宜しくてよ。ただ金品を要求するよりも厄介ですけど、クロス様が見込んだ貴方の鑑定眼に期待してますわ。
早速これから行う事で、独力で発見したことを教える報酬を要求している。と言ってもモンスターの動きや操られた違いの説明を王家の戦力にする権利が欲しいそうだ。
きっと王家に面通しする目的や、将来名前を売るための布石でしょうね。今大量のペリッカを貰うよりもそっちの方が儲けると考えてるんだと思います。
へえ、良く分かるね。リリーの頭の良さ僕にも分けてよ。
いえ!ワイアット様の方が聡明です!それにこの行為をしたいと常日頃から独り言を言ってるので分かっただけです。
こうしてモンスターの挙動を調べるチームが結成された。
ねえ、ゴブリンとかオークはサクッと倒していいの?
オークは良いけどゴブリンは一応撮っておこう。地上でよく見るモンスターは国やイダンカさんが用意したチームが撮ってる手筈だから。
はーい。と返事をしつつ簡単に倒しはせずに攻撃や防御の癖をしっかりと出るように戦う。
録画係はマリア君とノンさん。本当はバルちゃんが録画でノンさんが戦うはずだったんだけどマリア君と一緒のことをしたいとお願いしてきた。
結構深く潜ったけど体感では登ってるのが不思議な感じ。
ねえワイアット、これってトラップ?
うん。毒矢か何かが飛び出すタイプっぽいね。
あのさ、ここにモンスター引っ張って自在斬試していい?
おっ、バルフレアは遂にそこまでなったか。皆ならその毒矢のスピードなら手掴み出来ると思うけど……、よし!ちょっと待ってろ!
そう言ってクロスはダンジョンの奥へと走っていった。と思ったらぞろぞろとモンスターを引き連れて戻ってきた。
よーし、動けなくしたら俺が毒にしてやる。思う存分練習していいぞ。
あっ、私もいい?
マコさんの一言で自在斬の練習が始まった。マリア君は何度も自在斬と言う名前をいい含めてからだ。
リリーは既に習得しているのでクロスと僕と3人で教える側に回る。
ノンさんはマリア君をずっと褒めてるし満更でも無さそうな二人を見てると良かったなって思う。
ふふ、ワイアット。ライバルが減って一安心って顔に出てるわよ。
なななな、なんのことかな?
でもアレね。これで自分以外の女の子にーとか思わない辺り本当に脈なかったねマリアは。
確かにクロスさんは押しに弱そうですよね。
へえ、王家育ちって聞いてたけどリリウスもそういう知識はあるんだ?
勿論です。血筋を残すというのは義務ですから、ツデーレ様は勿論お側人の私も知識は当然あります。勿論純潔はワイアット様に捧げるつもりです!
クロス氏!これで完璧ですな?
ああ、本当に飲み込みが早いな。この世界の商人は万能型が多い。
どの世界かは存じませんが、商人というのは知識は専門に劣っても探究心は負けず、試行錯誤の回数は研究者に劣っても諦めない心は負けず、体力はハンターに劣ってもまだ見ぬ好奇心は負けず。そういう物だと母に教わりましたぞ。
そうだな。いい意味での精神論ってやつか。じゃあ皆、そのレイモンドが今までのモンスターで気付いたことを発表するから聞いてくれ!
レリュートさん悪かった。今までやり方も分かんない技の練習を見てるだけで。
ううん。こんな技があるのを知っただけでも勉強なるよ。
そうね、私達ももう少しで出来そうだけど本来の目的を忘れちゃ駄目ね。
相変わらずの拙い文ですので誤字脱字あれば報告お願いします。
本作は私の文章力の低さに相まって、カギ括弧を使わない構成になっていますので余計にわかりにくいと思います。
ここまでお読み頂き有難うございます。後10話程で完結しようと思っています。
引き続き読んで頂けたら幸いです。




