村改革そのニ
トレーニングから帰って来た僕達はお腹も空いたので家に帰ろう。そう思っていたんだけど、どうやらクロスは手料理を作ってくれるみたいだ。
この前クロスが作ったコーエンって遊び場所で作るので、黒い半円の弾力ある変なやつの上で今日の反省をしとこ。
クロスが強すぎるのは別として、まだまだ戦いになると無駄が多いからモンスター退治もトレーニングに組み込まなきゃな。一人で筋トレしてランニングに素振りじゃ限界が見えてくる。
あれ?30分は経ってるぞ?まだかな?
アゲモノとコメの協和音を思いるがいい!とか言ってたし大丈夫かな?神託の前日からクロスはちょっとおかしくなってるし。
それに何かする度すっごい強いモンスター現れたり、こんな辺鄙な村に盗賊が現れたりと大忙しだ。
そして僕もクロスに追いつこうとして怪我したりしてパパに注意されてママにはチューされてる。
全部クロスが解決してる。僕も頑張ってるけど、甘めに採点して99%クロスで1%が僕の手柄かな。
うっ。自分で思いだしてダメージを受けた。
なんだか世界がクロスの思うように動いてる気がする。もしかして神の手が……。
なーんてね。そんなわけないや。お腹が空きすぎて変なこと考えちゃった。
……。なんかいい匂いがするぞ。お肉と油の匂いだ。それに嗅いだことのない甘い匂い。お腹が空いてきた。早く食べたいよ!僕を飢え死にさせる作戦か!おのれクロスめ!
ご飯が来るまで大人しく待っていると周りがざわついてきたな。もしかしてクロスの作るアゲモノとコメ目当てかな?
お待たせ!そんな彼の声に待ちくたびれたよー。と村の皆が不満を漏らす。僕のだからね!分かってるの?
クロスは分かっていたようでまずは僕からと差し出してくれる。
料理名はメンチオークコロッケにオークのトンカツ。そしてタダノハクマイという名前らしい。どうやら油が強いらしく、胸焼けしないようにカイベツの千切りを用意してくれてる。
僕が食べてる間に料理を他の人に振る舞いながら、この村の材料だけで作れることを熱弁しているけど誰も聞いていない。
美味しすぎてそれどころじゃないんだ。
僕以外の皆は気絶している。美味しすぎて。
勿論僕はクロスの作る料理だから覚悟していたから気絶なんかしないよ。それにしても美味しいなぁ。
うん?なんか煩いのがいるぞ。僕の邪魔をするなら絵本に出てきた魔王エストリカでも倒せる気がする。て言うかと3回目のおかわりしなきゃ。誰だまた邪魔するやつは!
僕自慢の剣で切り裂いた後に猫獣人得意の引っかき攻撃してかっちゃくぞ!
………………。
凄んだ相手がまさかのクロスだったなんて。あ、うん。美味しいよ。思わず我を忘れたくらい。
えっ?分かってるって?忘れてくれ今の僕はカッコいい剣士にあるまじき行動をしてしまった!
まさかクロスが話しかけてるなんて神様にも予想がつかないよ。恥ずかしい。でもおかげで正気に戻れたかな。
うん。僕はママに似て熱いの食べても平気なんだ。
皆気絶から回復したあとに料理人の職業を持つヒナカさんが作ったけど、確かに美味しい。でもクロスの方が美味しかった。無職なのに。
相変わらずの拙い文ですので誤字脱脂あれば報告お願いします。
本作は私の文章力の低さに相まって、カギ括弧を使わない構成になっていますので余計にわかりにくいと思います。