決勝戦
二回戦もブーイングの嵐にも負けず(中にいる皆には聞こえないけど)楽勝とまではいかなくても、消耗を避けて勝つことが出来て、街の入り口で絡んできたレトスラの学校はどうやら一回戦負けした。直接戦いたかったけど仕方ない。
攻城戦もどうやら楽勝でバッチリと言っていた。レイモンド君の商人としての損得勘定が攻城戦において役に立ったらしい。どういうことだ?
僕のお手製ポーションを渡し全快になってから中に入る。
ミナアーラの人達は二人一組になり上から見たら十字になるような不思議な陣形をしていた。
それに対して僕等は3.4.3で3列になり纏まっている。
一回戦の第一試合以外は普通になっているブザーが鳴り決勝が始まった。
ミナアーラの人達はいきなりバラバラになってこちらを撹乱しようとしている。もしかしてそれぞれの対応力自体は高くないのバレてる?基礎を徹底的にやってたから。
後衛にいたツーちゃんが同じ後衛の二人を後ろまで下がらせそのうちの一人マコさんに全体の援助を頼んだ。
ツーちゃんはリリウスちゃんと各個撃破を狙い、他の6人は魔法が来ない限りは固まって敵に対処する指示を出した。
今回の相手は強い。それはわかっていたけど、それにしてもおかしい。何ていうかこっちの動きが鈍い。いや、レリュートさんが的確にハンドサインを使って仲間に指示している。
その指示を受けた人はこちらの苦手な動きをわかってるかのように攻撃して、一手どうしても遅れてる。あっ。バルちゃんが退場になった。けど相打ちの形になり未だに同数。だった。
マコさんが激情し、前へ出た瞬間にレリュートさんがそれに合わせて槍を投げた。
多分これでわかった。彼は人の苦手なことや弱点を見抜けるはずだ。
そして一進一退の戦いを進めている。しかも向こうは古代文明の遺物と言われてるマジックアイテムを使っている。投げても手元に戻ってくる槍や、矢が無くても魔力を放つ弓、目くらましをする為の強力な光を発する物等だ。
こちらの戦力はツーちゃん、リリウスちゃん、双剣使いのリブネー君。
対する向こうはレリュートさん含めて5人。正直分が悪い。他の人も油断ならないけど、やっぱりリーダーの彼が手強い。
リブネー君が援護型の敵に突っ込み斬りつける。向こうは予想してなかったのか二人斬り伏せられ、三人目と相打ち、ならなかった、最後土魔法を打たれてしまい、そして身体を伏せた。これで3対2。
あれ?なんで二人とも今土魔法でリブネー君を倒した人のこと気にかけてないの?もしかして相打ちなったと思ってる?ヤバい!
レリュートさんが味方を後ろに付けながらジワジワと距離を詰め、二人が集中する。その瞬間を見計らってレリュートさんの後ろの人が短剣をリリウスちゃんに突き刺そうとする。
その瞬間ツーちゃんはあの山でのことがフラッシュバックしたのか、顔を強張らせて動きが止まる。
それに合わせて槍をツーちゃんの心臓に刺さ……らなかった。しっかりと槍を避け、手に持っていた石をレリュートさんの頭へと投げた時、投げナイフがツーちゃんの首に刺さっていた。
彼の口が、僕としては負けだ。でもチームとしては勝たせて貰うよ。そう動いた。
リリウスちゃんは短剣を防いだけど、後ろから来ている最後の一人に気付いていない。届かない。わかっているけど彼女の名前を叫んだ。すると、まるで通じたかのように後ろに気付き、二人を相手に戦おうと身構える。そうしたら
そこまで!!
結界が壊れ、強面の中年男性が押し入ってきた。
ヴェルゴーニュハンター学園は攻城戦において、クロスと名乗る、天職カードを出さぬ不届き者が戦闘相手を試合前に負傷させたので失格とし、金輪際ヴェルゴーニュハンター学園は対抗戦の出場資格を失うものとする。
第三王女が学園に入ってからこの不祥事。王家はどう責任を取るつもりか?
相変わらずの拙い文ですので誤字脱脂あれば報告お願いします。
本作は私の文章力の低さに相まって、カギ括弧を使わない構成になっていますので余計にわかりにくいと思います。




