表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/35

18

その18です。

 獣のような咆哮を発しながら小鬼が襲い掛かってくる。はっきりとは見えないが、幽霊も同様だろう。


 小鬼の大きく開けた口に並ぶ鋭い牙、生臭い息、肉食獣のように鋭く尖った爪、すえた臭いを発する薄汚れた毛並み……それらの一切合切は、一瞬にして鮮血と肉片となって乱雑に飛び散った。


 説明するまでもなくヴェリヨの攻撃による一方的な殺戮なのだが、その方法が予想外だった。


 てっきり大型の拳銃を懐に忍ばせているのかと思っていたのだけど、彼の両腕が機関銃に変形したのだ。マンガなどでロボットによく搭載されてるギミックである。


 三十秒とかからず赤い前衛的な装いとなった部屋を前に、ヴェリヨは「やっぱ呆気ないな」と舌打ちする。その腕は、既に筋肉まみれな人間のそれに戻っていた。


「あの……終わったんですか?」


 ものすごく間抜けな質問なのは分かっていたが、それでも泰地は確認せずにはいられなかった。返答が頭上からの「見たとおりなのだ」であったのが納得いかなかったのだが。


「いやでも、あのオニみたいなのと、幽霊とかいましたよね? 幽霊を銃撃しても倒せないでしょ?」


 あーそっちか、とヴェリヨは頷くと、左手を軽く掲げる。すると、肘の一部が変形した。唐突だったので泰地が唖然としていると、ヴェリヨはそこから何かを取り出した。



「じゃじゃーん。気化聖水弾~♪」



「いや、そういう分かりやすい演出とかいらないですから」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ