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Re:member  作者: 五流工房
Only one day
51/53

Re:member after story06

僕には思い出の場所がある

そこは何の変哲もない所


ある時はここで語り合い

ある時はここで告白し

ある時はここで失恋し

そして自分を変えてくれた場所


あの時君は泣いて笑った

あの時君は笑って泣いた



~ Re:member after story06 ~



「じゃーあんたは”しの”との思い出に浸るため公園へ行ってたって事?」

「それもあったかもしれないけど、あの場所は何故か落ち着いたから、よく行ってただけ」

「んで、私が見つけちゃって声を掛けたのよね」

「なるほどな、なら俺が電話番号教えてもらった時期と同じくらいだな」

「しよはさ、何でヒロに声を掛けたりしたの?」

「え?それは・・・」

また彼女に気を遣ってもらってるな。

「確か、寂しそうだったから・・・だったかな」

「ヒロ・・・そう、そう言ったのよね」

「てことは、しよはしのとの関係に気づいてたのか?」

「ううん。私はただヒロを元気づけてやりたくて」

「お節介なとこあるもんね」

「そのおかげで僕は新しい恋を見つけたんだよ」

「しかしその恋を俺が潰してしまったんだな」

「あはは・・・私ってモテモテだったのかしら?」

「「調子に乗るな」」「はう~」

「ねーしよ。せっかくだからヒロに質問しなさいよ?今なら何でも答えてくれるルールだし」

今、さらっと恐ろしい事を言わなかったか?

「じゃ、じゃ~質問します!」

「答えれる範囲内で頼みます」

彼女がいつものハイテンションで聞いた事は”あの子”の事だった。

「しのちゃんとの1番の思い出はな~に?」

思い出ね・・・やっぱアレだな

「2つ折りのメモ用紙かな」


そう。きっかけは”2つ折りのメモ用紙”そして別れの時も”2つ折りのメモ用紙”

僕に人を好きになる事を教えてくれた恩人”しの”

彼女はあの公園で僕の為に”泣いて笑った人”


「「メモ用紙?」」

「懐かしいな」

「何?アキトは知ってるんだ」

「ああ。実はヒロにしのを紹介したのは俺なんだよ」

2人は以外に知らなかった真実に驚き、それは本当かと僕に問う。

その後、メモ用紙の内容の事を話し、あの子の言葉のおかげで僕は彼女に告白できたなど、簡単に説明したんだ。


「いいなぁ。私もそれやりたかった!しのちゃんズルいなぁ」

「なんでさ?」

「わかんない?あんたは知らないうちにしのとの思い出を共有しているのよ」

「お互い形としては残るしな」

「あ~そっか。ごめんな」

「いやいや、別にヒロを責めてはいないよ」

「しよはヒロとの1番の思い出って何?」

「う~んとね、サプライズ花火かな」

「それは付き合う前の話だよね」

「俺は知らないな」

「誘ったけどみあに会いに行くから断られたし」

「・・・・・あの時は・・ごめ」「でね!ヒロは・・・」


みあの謝罪を無理矢理言葉を重ねて話を進める彼女。

彼女の行動、いや言動は間違っていない。

僕も同じような事を、今まさにしようとしてたから


「・・・てのが、1番の思い出かな」

「そうか、ヒロを好きになるきっかけになったか?」

「まあね、惚れましたわ」

「ほんと優しいんだ」「でもそんなとこが?」

「「嫌い」」

僕とみあの声が重なる。

「なんだそりゃ」

「あはは」


・・・・・

・・・


「じゃー次は俺からしよへ質問な」

「おう!かかってこいや」

強気に構える彼女。しかしアキトは僕の顔を見て一瞬笑顔を見せる。

そして

「俺とヒロ、どちらがよかった?」

「おい、やめようぜ」

僕は何となく何を聞きたいか理解した。

だから止めたのだけど

「付き合った時間は、アキトの方が長いからヒロと比べるなんて出来ないな~」

真面目に答える彼女だが、今回もどうやら”間違った解釈”

「そうじゃないんだよな」「ほへ?また聞き間違い?」

「バカな事聞くねー、でも興味あるけど」「みあまで何言ってるの?」

「ね~説明してよ」

アキトから今度はわかるように説明する・・・

「それって・・・」「下の話よ」

「な、なななんでそんな事教えなきゃイケナイノヨ!?」

「男ならやっぱ気になるしな、ヒロも聞きたくないか?」

「聞いた所で何のメリットも無いし」

「私は興味あるー、教えてよ」「意地悪」

それから数秒、彼女は黙ってたが

今度は彼女がまさかの反撃に出る。

「答える前に私からアキトに質問!」

「ああ、何?」

「私とみあ、どちらがよかったの?」

「ちょ、しよ!私まで巻込むの?ヒロ、何とか言いなさいよ」

「え?どちらかと言えば僕はこっちが気になるな」

止める筈が正直に答えてしまった。

「俺、即答出来るけど、どうせならヒロも巻込んでやるよ」

いや、巻込むなよ。

しかもみあとはそんな関係でもないし、お前の彼女だろ?

「しよとみあ、お前はどちらが好みだ?」

事態を余計にややこしい方向に持って行かれた。

しかし今日は似たような質問をあいつの彼女にもされたな。

なら同じような答えで返しとくか

「2人共スタイルいいから決められないな」

「いやいや、ここははっきりさせとこうぜ」

・・・仕方ないな、僕も悩むことは無く即答出来るし

「そりゃ彼女の方がいいに決まってる。好きな人だし」

「・・・なんか恥ずかしいかも」

「決め手はやはり胸?」「あー確かに大きいしな」

「な!どうせ私はみあより太ってますよ」

「てか胸が決め手じゃないから」

「でも胸も?」「・・・ああ、好きです」

「そう、素直でよろしい」「お前が言うな」

「ははは・・で、アキトの返事は?」

「俺はみあだな!ま、理由はヒロと同じようなもんだな」

「胸か?」「あんた、ぶん殴るわよ」

同じボケでこの返し、さすがはみあだな

「さて、遠回りしたが答えは決まったか?」

ようやく話は最初の質問に戻る。

「答えなきゃ・・・ダメ?」

「答えなくていいよ」

「そうね、もういいんじゃない?」

「ええーそうなのか?」


・・・・・

・・・


「ヒロは質問ないの~?」

「せっかくだから質問しなさいよー」

う~ん。やっぱ似てるんだよな・・・どうせなら聞いてみるか

「2人はよく似てるって思った事ある?」

「え?あ~喋り方とかって事?」

「うん。みあは僕以外の人とはいつもこんな感じなのかなってね」

「あんたといる時もあまり変わらないわよ」

「素直じゃない所はあるけどな」

「ま~似てると言えば確かに似てるかも」

「理由はわからないけど、互いの価値観やノリみたいな所は似てるわね」

なるほどな・・・

だから2人は同じ彼に恋をし、愛してしまったんだな。

「ならお互いに羨ましいと思う事はあったりする?」

「それはあるわよ!乳とか」

「その言い方やめい」

「なんでさっきみたいに胸と言わないんだ?」

「だって、そっちの方が嬉しくない?」

「そんなサービスはいいよ。みあはそんなに小さくないよな?」

「ああ、俺は満足してるぞ」

「でも、しよのは大きいし綺麗だし」「わ~もう恥ずかしいからやめて」


相変わらず、自分をネタにされると弱い彼女

それを知っていてからかうみあ

2人は1度だけ、愛の為に人生の分岐(選択)をする事になる。

あの時の僕とアキトみたいに

でも、僕らも彼女達も結果”笑顔”でいる


友達とはこんな存在なのかもしれないな・・・


「しよはどう?」

「お料理やスポーツ出来る所かな」

「料理は下手でも彼が満足すればいいよね?」

そう言って僕にフォローしろとジェスチャーをする。

「そうそう、それに僕は下手じゃないと思うけどなぁ」

「でもさ、みあの料理美味しかったでしょ?」

返答に困り口パクでアキトとみあに助けを求めたが、2人は僕がなんとかしろと突き返して来た。

「確かに美味しかったけど、好みはそれぞれ違うんだし、これからみあを目指せばいいんだよ」

「う~ん、そだね。でも私はみあには敵わないな~」

「随分な扱いね、私はそんな完璧な人間ではないわよ?」

「私ってさ、学校では地味を演じてたけど、本当の自分も地味なのよね」

「それはどういう意味だ?」

「多分本当の自分は、みあみたいに根っから明るいオーラを巻き散らしてなくて」

「ただ、テンション高いだけの地味な女って事」

僕の意見に重ねるように話をまとめてくれた彼女。

「要するに、私は体育会系でしよは文系。それぞれの特徴は異なるってことよ」

「だからスポーツも出来て羨ましかった」「私は頭悪いからしよが羨ましかった」

「なんだかんだでお互いよく理解してるんだな」

「俺達もそうだよな?」

「ん?なんか言ったか?」


・・・・・

・・・


「あ~楽しかったなぁ。今日は私のわがままに付き合ってもらって、みなでまた話させてもらえて、ありがとうございました!」


今日の出来事の主犯は彼女

だが、それとは別に、みあの疑問の答えを知るべく始まった

夜のぶっちゃけトーク

楽しかった時間もどうやらここらで終わりを告げる事になる


だけど・・・

「あ、あのね・・・最後にもう1つだけ・・・・・」

「そう言うと思ってたぜ」

「私らは最初からそのつもりよ」

彼女の言葉を待ってたとばかりに

コードレス電話のハンズフリーをオフにし、僕に渡すみあ。

「いいのか?」

2人の好意に問いをかけたが、愚問だったようだ。

2人は席を立ち僕は独り残される


そして僕と彼女の会話が始まる


「ほんと、2人には感謝しなきゃな。あと”約束”破ってごめんな」

「それは謝らなくていいの、お互さまだって」

「そか。ならもう少し僕と話をしよう」

「はい」


僕と彼女は残りの時間を大切に

言葉を交わしあった


「ねぇヒロ。私さ、決めた事あるの」

「ん?決めた事って?」

「それはね・・・・・」


・・・・・

・・・


「じゃー俺は帰る」

「あ、なら僕も」

そう言って帰ろうとした時、アキトが僕の肩に手を置いて

「すまん、みあのわがまま聞いてやってくれないか」

わがまま?別に断る理由もないからいいけど

「ああ、別に構わないよ」

「サンキュー。なら俺は帰るな」

そう言って彼女に挨拶し、アキトは帰ってしまった。


とりあえず彼女に説明してもらおう

「えっと、どうすればいいんだ?」

「あんたに・・・連れて行ってほしい場所があるのよ」

「わかった。連れて行くけど、先に場所を教えてくれない?」


彼女はうつむき、小声で僕に告げる。



「私も・・・思い出の場所へ連れて行って・・・」



僕には思い出の場所がある

そこは何の変哲もない所


最初の彼女に告白した時、君は泣いて笑ってくれた

その子は僕に、人を好きになる事を教えてくれた


同じ人を好きになった頃

もう友達の関係も終わると思っていた

でも2人は、3人の関係は変わらないと誓ってくれた


そして

僕が本気で好きになった彼女に告白した時

君は笑って泣いてくれた・・・


そんな場所・・・


「じゃ、行こうか・・・あの公園へ」

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