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Re:member  作者: 五流工房
Only one day
47/53

Re:member after story02

卒業から新社会人になるまでの期間

最後の春休みと言うべきか

この場合、長期休暇と言うのが妥当なところか

自分にとっては時間を持て余らせていたのだけれど


どうやらあと1日だけ

僕には特別な時間(物語)があるようだ・・・



~ Re:member after story02 ~



「どう?理解した?」

彼女は振り向き勝ち誇ったように笑みを魅せる。

「理解したけど何故僕に?」

「お腹空いた」

「おい、話聞いてる?」

「いいからご飯食べに行くわよ」

右手の人差指でコンビニの袋を回しながら僕に同意を求めてくる。

「僕は買ったばかりだぞ?」

「えー?何も持ってないじゃん」

・・・わざとなのか?

それとも何かの企みなのか?

どちらにしろこんな路上でこれ以上言い合ってる場合ではないよな。

「わかったよ、で、何処に行く?」

「そうね、行く所はもう決めてるのよ」

もう決めてるのよの所で何故か空を指差しハイテンションで叫んだ。

「宇宙でも行きそうな言い方だな」

「は?そんな所行かないわよ!バカなの?」

ならなんで空を指差すんだよ?

彼女のボケ(天然なのか謎)に付き合っただけなのに

バカなのはどっちだよ?

と、心の中では思っていたけれど

ここはスルーしましょ。

「バカでいいから場所教えてくれない?」

「素直に認めたわね。なら案内するから連れて行ってよね」

「その前にマジで走ってここまで来たの?」

「しつこいわね!私は体育会系女子なの!走るは特技と思ってもらってもいいわよ」

なるほど、だから色んな行動や発言がいちいち熱いのだな。

「そか、ならみあが指定する店まで一緒に走ればいいんだね?」

「何言ってるの?私は連れて行ってと言ったの!それに、ここからじゃあんたの元バイト先くらいまである距離よ」

「なんでそんな遠くまで飯を食いに行かなきゃならんのだ?」

「とりあえず免許と車は持ってるんでしょ?」

「まぁな、要するに・・」

「ま、そう言う事ね」


というわけで

僕にとっては静かな朝だったのだけど

1時間も経たずして騒がしい午前に変化し

遅めの朝食を、自称僕のライバルと言い張る

女の子を助手席に乗せて、絶賛運転中の僕。

余談ではあるが、車に向う道中

喉が渇いたと連呼して、僕から奪ったコンビニの袋から炭酸飲料の缶ジュースを見つけ

さっき自分で袋を回転させた事を覚えていないのか

彼女は、なんのためらいも無く蓋を開けてしまい

見事、ナイロンパーカーを汚してしまったのであった・・・


「寒くないか?」

「ええ、この中は暖かいわ」

「とりあえずお茶ならあるから飲みな」

ようやく彼女の手から開放されたコンビニ袋の中から

朝食用に買っておいたペットボトルのお茶を取り出し

ドリンクホルダーに置く。

「ありがと」

珍しく素直な返事、アキトといる時は素直なんだろうな、きっと

それにしてもランニングする時の服装はなんて言うか

体のラインがしっかりわかるんだな。

今までまともに見なかったけど、みあって意外と細身なんだ。

と、運転中ではあるが大人しくお茶を飲んでる彼女をチラ見してしまっていた。

それに気づいたのか

「ん?あんたも飲む?」

そう言って僕にお茶を差し出す。

「さんきゅう」

僕がお茶を受け取り口に運ぼうとした瞬間


「言っとくけど、コレ間接キスだからね」


その言葉を聞いたと同時に少し体温が上り

慌ててドリンクホルダーにお茶を戻した。


「あはは、私は気にしないから飲みなさいよ」

悪戯に僕をからかう。

「いや、アキトに悪いし、それに・・・」

僕の言葉が詰まった所で彼女がこんな質問を

「ねぇ?助手席に乗せた女は私で何人目?」

その言葉で2週間と数日前の事を思い出す。


『あは!初めての助手席もらっちゃった』


君はいつも真っ直ぐで笑顔が良く似合う

今も笑顔でいるよね?

と、頭の中で君を描いて笑顔になる僕。

「2人目だよ、最初は彼女で次は君」

「そ、なら安心したわ」

何故か嬉しい表情を見せる。

でも僕は彼女が何を考えてたのかは理解したんだ。


しばし沈黙

景色を楽しむ彼女、何か言葉を探す僕。

ドリンクホルダーに置いてあるお茶を

彼女が全て飲んだ後、話はこんな話題に

「で、私としよ。どちらがスタイルいい?」

僕は思わず吹き出した。

「な、一体何をおっしゃってやがります?」

何故か動揺して返事がおかしくなった。

「だってあんた、さっき私の身体見てたじゃない」

「確かに見てました。ごめんなさい」

「そうじゃなくて、どっち?」

正直答えたくない。

だから素直に謝罪して誤魔化す予定だったのに

どうやら答えを聞きたいようだな。

でも少しでも逃げれるのなら

「2人はどちらもスタイルいいよ、だから決められない」

「・・・ま、いいわ」

あまり納得してないようなので1つだけ褒め言葉を添えよう

「みあは細身でポニーテール似合ってるよ」

そう?と若干褒められた事が嬉しいのか口元が二ヤついている彼女。

「でもさ、細身より少しお肉がついてる彼女の方が抱き心地いいでしょ?」

思わず急ブレーキを掛けそうになる僕。

「なぁ、さっきから言動が明らかに変だぞ?どうしたんだ?」

「別にいいじゃない、こんな話ココ(車)の中でしか出来ないんだから」

「・・・・・一理あるな」

「でしょ?」

「でもこの件は答えないからな」

「ほんと、ノリ悪いわね」

「なら彼氏とはいつ寝たのさ?」

「・・・・・・・ぇ?そんなの言えないゎょ」


・・・・・

・・・


「あ、その信号を左に曲がって」

「了解」

一体どこに食べに行くのだろう?

彼女に言われるがままに車は走ってるけれど

どんどん町外れというか住宅街の方に向っている。

「あ、着いたわ」

「ん?ここはどう見ても」

「私の家よ、着替えて来るから待ってて」

そう言い残し家に入って行く。


「・・・・・飯屋じゃねーのかよ」

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