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Re:member  作者: 五流工房
高校3年 もうひとつの────終幕編
42/53

Re:member winter piece02

『ってか、もう1回勝負しなさい』

『ってか、もう僕に絡んでくるな』

『あのさ・・・私、思うんだけどね』

僕とアキトの彼女の間に割って入ってきた彼女。

『『なに?』』

『傍から見てたら、2人は”ホントは仲いい”のかも』

その言葉を聞いた直後。

僕とアキトの彼女は、一瞬、お互いの顔を見た。

そして、直ぐにしよに顔を向け一言。


『いいわけね~よ』『いいわけないわよ』


・・・・・

・・・


っと。

僕と彼女の今年初めての思い出は

騒がしいゲストと共に幕を閉じたのだけど。


この後すぐに訪れた”再開(約束)”が、もう1つの思い出となる。


そう

君は帰って来たんだ。



~Re:member winter piece02 ~ 



初詣から一夜

相変わらずバイトは大忙しであった。


「どうした少年、気合が足りんぞ~」

「朝からずっとだからな、もう気合だけではもた~ん」

「何を弱気になっとるか。ほれ、これでも食え」

おもむろに僕の口元に彼女が作った”かっぱ巻き”がねじ込まれる。

「おり、こへばはがふび」 訳:おい、これはながすぎ

無情にも僕に食べさせられたかっぱ巻きは

長さ12センチ(1皿分=2センチ×6個)の数式に当てはまる代物

「ほれほれ、これで少しは気合出たかな?」

「へね~ほ」 訳:でね~よ

「おっと、あと少しなんだから頑張りなさいよ~ヒロ」

正に”やっつけ仕事”の勢いで持ち場に戻ったしよ。

まったく、少しぐらいは加減してもらいたいものだ。


あの告白から以降、バイト中での2人の仲は更によくなった?おかげで

彼女は僕に対しての”遠慮”というものがなくなったわけで・・・

しかし

かっぱ巻き1皿分をまるごと1本ってのは。ねぇ・・・


「よ!苦労してんな~」

「ふぅ~。そうでもないさ」

「ま、これもアイツなりの優しさと思ってくれよ」

「ああ。わかってるって」

「いきなりで悪いが、しゃりくれない?」

「あ、わかった」


「はい、しゃりおねがいしま~っす」

「はい、ありがとうございまーす」


・・・・・

・・・


閉店1時間前。

ようやくお客も減り始め、忙しさも峠を越えた頃


「いらっしゃい・・・ま・・・・・・あっ!!!!!」

「どうした!?」

彼女の驚いた声で駆けつけた僕。

見ると、彼女がお客に指差ししている。

その指の指す方向に、僕はゆっくり顔を向けた。

「・・・あ!」

思わず自分も驚きの声、しかしそれは一瞬だった。

すぐさま状況が理解できた僕は笑顔になり一言


「お帰りなさい」


その反応に安心の顔を見せ、僕に向かって”君”はこう言った。


「ただいま」


・・・・・

・・・


店が閉店してから数分。

誰もいなくなったテーブル席で”懐かしい人”との会話が始まる。


「久しぶりだな。元気だった?」

「うん。アキトくんも元気そうだね」

「も~びっくりしたじゃない。でもなんだか嬉しいな」

「私もしよちゃんに会えて嬉しい」

「予定より早かったんだね?」

「うん。なんか予定を1日ずらしたみたいで」

「「予定?」」

「あ~、しのから年末にこっちに帰ってくる予定を聞いててね」

「家族の用事で一時帰省する事になって」

「なるほど。ほんとなら明日来るはずだったって事だな?」

「うん。ね~ヒロくん」

「はい?」

「もしかして・・・近くにいる?」

彼女の言う言葉はすぐに理解できた。

「ああ、その読みは正しいぞ」

どうやら彼も気づいたみたいだ。

「え?もうその話題になるんだ?」

「へぇー。そうだったんだ」

嬉しそうに”しよ”の方を見て微笑む”しの”

「ほへ?」

彼女はこう言う話題は鈍いのである。

「しよ?しのはヒロとの関係を気づいたみたいだぞ」

「え?えっ?ええ~!?」

「ま~落ち着けって」

「な、なんでわかったの?」

「だって、彼女の悲鳴に近い驚きに、真っ先に駆けつけた彼」

何故かオーバーアクションで状況を説明する彼女。

「「うわぁぁぁ、やめ~い」」

「はいはい、ごちそうさま」


・・・・・

・・・


それから30分が過ぎた頃。

「これが彼です」

彼女が差し出した1枚の写真。

そこに映っていた人物は、とても優しく、頼れる顔つきをしていた。

「いや~2人とは比べ物にならない程に、いい男ですな~」

ダメ男達「「うわ~ひどい・・・(ってダメ男達はないだろ)」」

↑(※ヒロ&アキトの事)

「ふふふ。でもヒロくんもアキトくんもいい男じゃない?」

「あはは。お世辞はいいって~」

ダメ男達「「うわ。更に追い討ちだ」」

「でもいいなー。自慢の彼氏がいて」

「しよちゃんもいるじゃない。私の方が・・・うらやましい・・ょ」

「・・・え?しのちゃん、今なんて?」

「ううん、何でもない。それより明日なんだけどね・・・」

「「「明日?」」」

「もう行ったかもしれないけれど、初詣一緒に行きませんか?」

「俺達バイトあるけども、終わってからでいいか?」

「うん。もちろん」

「私も行きたいな~。しのちゃんともっと話たいしね」

「なら決まりだね。みんなで明日の夜に行こう」

「ありがとう。みんな」



ってなわけで

2度目の初詣に行くことになったんだ。

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