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(非公開)神書庫の白い本  作者: 空の宙
〜第1章〜記憶のない少女
6/7

5、やはり異世界というのは美男美女が多い気がするのです

《追記》

タイトルの数間違ってました。

数字の間違い2回目やんけ。まだ六話しか出してないが。

それ以外にも色々と意味不明なのが。そして書いちゃいけないことを!

アホなのかなー?

その少年は、フウリが「兄さん」と付けて呼んでいた。


黄髪の不規則に切られまとまったショートに、明るい髪とは逆に、とても深い黒目をしたキトラと呼ばれた少年は、ずっとケラケラと笑っていた。その笑い方も、黒目と同じようにどこか深い何かを感じさせた。


だが、やはり二人は全く顔も髪も雰囲気も違っていた。それを三人、主に空が頭にハテナを浮かべていると、それを見たキトラが、屋根から地面にシュタッと降りて答えた。


「ああ、フウリが僕のことを「兄さん」って読んだこと?それはただフウリが勝手に呼んでいるだから正しくは「義兄にいさん」だね。紛らわしくってごめんねー」

「その、キトラ兄さんは僕の兄みたいな存在なので、歳も上ですし」

「ああ、兄貴分的なやつかー、成る程」

「そういうパターンだったかー」


空達は納得のいった顔をした。

そして一瞬の間を置いた後、空がハッとした顔で思い出したように言った。


「そういえば名前言ってなかったね!あたしは空!白月空だよー」

「俺は十六夜星矢な」

「氷室輝夜、よろしくお願いします」


自己紹介をする三人にキトラはケラケラと笑いながら答えた。


「僕はキトラ。この村の人間、だよ。んで、こっちにいるのが」

「・・・・・」

「ユーメーカ」

「・・・ユメカや。よろしゅうな」


キトラの後ろにずっと隠れるユメカと呼ばれた少女は、目線を合わせずにキトラに促されるまま淡々と答えた。

その態度に三人は特に不信感を覚えず、緊張とかだろうな、と普通の反応を返した。

そして空達三人はキトラの後ろに隠れたままのユメカに、ジッ、と視線を向けた。


かんざしを刺した紅色お団子頭で、少し余った髪が肩にかかりそうになっている髪型は、なんだか異世界にあまりに合わない和風な感じだった。

あんまりジロジロと、主に空と星矢が見ているため、こちらに目線を合わせて訝しむように少し睨んだ。


「・・・なんや?そんなジロジロ見とって」

「「関西弁風キャラグッジョブ」」

「え・・・?」

「・・・・・はぁ」


突然訳のわからないことをほざく二人。そんな二人の反応にユメカは少し引いていた。輝夜は横で、もうどうでもよくなったかのようにそっぽを向いてため息をついた。


そんな周りの反応を無視して二人は勝手に語り始めた。


「いやーやっぱいるもんだな、関西弁風キャラ」

「顔も可愛いし超グッジョブだね!」

「そして空、考えてみろ。日本なんか全くある気配のないこの異世界で、俺らの世界であった方言みたいなのが使われている」

「ふむふむ」

「そこから考えられることは?」

「はっ!まさかどこかに日本風の文化のある国があって、あたし達の知ってる方言を喋る民族がいるってことか!」

「そう、つまりその国の風景は和風という訳だ」

「まじかー!ちょー見たいんだけど異世界にある和風国!」

「そういうところを旅とかで見てみるのもいいよな」

「旅かー憧れんなー」

「俺らは昔似たようなことしてたけどな」

「異世界旅は別腹だよ!」

「だよなー」

「うわー夢が広がりんぐ!」

「・・・なにアホな話ししてるんですか?」

「おーやっと戻ってきたか」

「いや、こっちとしては現実に戻ってほしいのはそちらの方なのですが」

「気にするなー!」

「気にしないんですか」


二人に一人が加わってまた異世界への夢を広げる会話をしている間、フウリはキトラにちょいちょいと耳打ちされて、コショコショと三人で話していた。


「んで、どーなの。あの人」

「・・・ど、どうなんでしょう。名前だけでは何とも」

「いや、フウリはんには分かるやろ?自分の能力使ってみれば」

「うう、あんまり無断で使いたくないんですよね。ちょっと罪悪感ありますし」

「いやいや、僕らにとっては彼らがこの村に害を及ぼす存在なのか確かめるのは重要なことだよ?邪魔になりそうなら追い出すしさ」

「流石に、それは可哀想じゃないですか?ここら辺慣れてないようですし」

「いやーこっちとしてはどうでもいいことじゃない?そんな他人なんてさ」

「ま、そうやな」

「・・・確かに、今の僕らにそこまで外部の人に時間を割く余裕はありませんけど」

「んで、結局どうなのさ。あの、僕らの知ってる彼女と顔とか髪とかが似ている人は」

「・・・それが、わからないんです」

「分からないって、どういうことや?」

「僕の能力を使って聞いてみても・・・・・・、どこかあの人ではない感じがするんです。まるで、僕らのことを全く知らないように」

「まあ、僕らにあんな風に自己紹介する時点でそれは分かってるけど」

「フウリはんはもっと細かいこと分かるやろ?本人かどうかなんて、こっちのことを覚えていなくても」

「そうそう、だから聞いてるんだよー?」

「・・・まあ、結論から言うと、どう考えても彼女の音、でした。見た目は置いといて」

「ま、そうだろねー。見た目の歳を考えても、彼女っぽいしねー」

「そうやな。そうなると、やっぱりあの見た目はおかしいと、うち思うんやけど」

「僕はそれも疑問ですし、あと、」

「あと、なんかあるの?」

「・・・名前が、あれが本名だと」

「あーそれね。名前がなんか違うしねー」

「何でやろな」

「僕らを忘れてるのと、同じ理由だろーね」

「まあ、今は普通に客人として迎えればいいんじゃないですか?」

「りょーかい」


三人のヒソヒソ話が終わって、空達をみてみると、まだくだらない討論を続けていた。


「いやいや、異世界なんだから、どこか自分達のいた場所と似てるところもあるでしょ。そういうところのほうが面白いと思うんだけど!」

「いやいや、異世界のオリジナルの文化で、こっちではなかったものを見るほうがもっと面白いだろ!」

「私はとりあえず、書物が読んでみたいです」

「「それしかないじゃんお前さんは」」

「あなた方に呆れられる要素はないと思うのですが」


それぞれの異世界への夢を膨らませている会話は、フウリたち三人には大層面白そうに見えた。

そして、このままでは話が進まないと思ったので、キトラが三人に声をかける。


「んで、君達今日はこの村でどうするつもりなの?」

「しばらく居候させていただきたい所存だよ!」

「いや、せめて仕事手伝うぐらいはしろよ」

「まあ、空の場合、いてもいなくても変わらない気がしますけどね」

「ガビーン!」

「つまり、この村に暫く住みたいと。まあ、僕らのことを手伝ってもらえるのならいいかな」

「キトラはん、それほんまに?」

「別に、食べ物だって少しくらいなら平気でしょ。それに、」


キトラは一旦話を区切って、なぜかフウリのほうを見た。だが、それも一瞬のことですぐに話を戻した。


「ま、面白そうだしね」

「はあ・・・そうですか」

「んで、今日はどこに泊まる気なの?」

「あ、一応僕が城の方に案内しようかと」

「城・・・?」


城に行くと言ったフウリの発言に、キトラは少し顔をしかめた。

その様子に、空達三人は顔を?を浮かべながら顔を見合わせた。

先程フウリはいいと言っていたけれど、なにか本当は理由があるのかと思った。

少し考えたあと、キトラは苦笑いしながら言った。


「・・・いやー、僕はいいんだよ、僕はね?・・・ただ、彼女はどうなのさ」

「えっ、えーと、一応大丈夫かなー、と」


フウリは少し目線を泳がせながら大丈夫と言った。それを見て空達はますます謎が深まった。


「まあ、話せば分かるんとちゃうか?」

「いやーあれは話が簡単に通じるとは思わないんだけど。話が通じるのと意志が通じるかは別物だし」

「うう、やっぱり難しいですかね」

「ねえねえ、その彼女って、誰?」


空がさりげなく聞いて見る。もしかしたら、さっきの子供達のように部外者を嫌っているのかと思ったからだ。

空の質問にキトラは言いにくそうに答えた。


「あー、彼女ってのは、まあ、城のメイド長でね」

「メイドさんいるの?!」

「え、そうだけど」

「おおー!」


突然目をキラキラさせた空にキトラは先程のユメカと同じように少し引き気味になった。だが、そんなことを空は全くもって気にしない。


「星矢聞いた?!メイドだって!やっぱ異世界で城でと言ったらメイドだよね!」

「はいはいおめっとさんおめっとさん。でも今はそこじゃねーだろ」

「脇道にいちいち逸らさないでください」

「あう、」


二人のダブルツッコミを受けて、空は一旦落ち着いた。そして、一瞬興奮しかけた空に変わって星矢が話を進めた。


「んで、なんでそのメイドがいるとその城に行くのダメなんだ?やっぱ外の人間が嫌いとかか?」

「いやー嫌いっていうか、あれはねー、」

「一人の人にしか興味がなくて、そのせいで周りには全くもって心を開こうとしないというか、興味がなさすぎするというかですね、」

「まあ、変態みたいなもんやろ」

「いやいやユメカさん?!流石にそれは少し言い過ぎな気がしますけど?!」

「まあ、間違ってはないでしょ、変態メイド」

「ひ、否定はできませんけど」


三人の会話を聞いて、星矢は納得がいったように腕組みをした。


「なるほど、つまりその変態メイドがいるから、もしかしたら入れさせてもらえないと」

「いきなり変態確定ですか・・・。まあ、そういうことです」

「まーそれでもいいんじゃない?ダメだったらまたその時考えればいいし」

「確かにそうですね。本当にダメなのかどうかを確認した方がいいですね」

「ま、君達がいいんなら別にいいけどね」

「どうなるか、ちと怖い気がするんやけどな」

「そんなこといわないであげてくださいよー」


そして、とりあえず行ってみよう、ということで、六人は村の中心の城に向かった。

これからは投稿する日程は不定期ですが、午後7時に投稿するようにします。

まあ、ペースは気にしないでください。

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