ロールの、、風?
青陵ボール。
(古藤君。僕は君の事をずっとライバル視していた。でも勝てなかった。フックシュートも何も通じなかった。僕の天敵そして君は先輩となり卒業していった。)
「あれ?辰己?お前バスケやってたんだ?あの時ボッコボコにしてやったのに」
三浦の顔が赤くなる。
「三浦!お前のマークマンだ!」
三浦も負け時のディフェンスをする。
「えーーーーーー?!」
小林と桜庭が驚き声をあげる。
それもそのはず、三浦しか出来ないと思っていたフックシュートを古藤がやったからだ。
「っはは、辰己!これが本場なんだよ!」
「気にすんな!1本とろう!」
三浦からパスを受け取った譲二の前にいきなり川田峻が現れる。
「君をマークすればアシストが消えるからね。」
「ふん!消えねーよお前のマークじゃ!」
だが、なかなか進めない。
「だーーーー!!へたっぴぃ!パスをだせぇ!」
くるしまぎれにパスを宇野に出す。
「逃げるの?」
「うるせー!」
(くそ!こんなディフェンス。初めてだ!)
「だーーーーくそぉ!他の奴に変わってもこんなぺったりかよ!」
宇野も苦しいディフェンスに圧倒される。
「宗ちゃんお願い!」
宗孝にパスが渡る。
「りゃあぁああああああぁぁ」
またもダンプのようなあたりでぶつかる。
が壁に衝突したかのようにびくともしない。
だがひるまずタ−ンをしてシュートに行く。
宗孝が雷ならデリックは避雷針の斧のように振り落とし轟音がする。
(完璧なブロックだ。俺がやられた?)
「吉武!」
デリックの高速なパスを受け取ったのは宇野のマーク。
吉武公務彼がこの強豪のスタメンの存在理由それは、3Pだった。
「ナイッシュ−こーうーむ!」
(だめだ!流れがあっちにいってる。俺がどうにかしないと、こいつを、川田峻を倒さないと。)
「ピィィィィファール!!」
「宗孝!ファールはするな!」
「すまねぇ」
(はぁはぁ、やべぇ)
(!!!5点差?いつの間に?)
譲二があせりドリブルで突っ込む。
だが川田にカットをされる。
(3点、差)
「やっぱ、1年だけじゃダメなのかな?」
桜庭がつい愚痴をこぼす。
「あきらめるな!」
そういった津堂さんも悲しみの表情を浮かべる。
(何あきらめてんだよ!校長が見てんだぜ?バスケが出来るかどうかなんだぜ?俺はあきらめねえ)
尚樹は自慢の負けん気魂を魅していた。
「譲二!てめー川田とかいぅー奴にやられっぱなしじゃねーか!俺との1ON1のときの実力見してみろ!俺は久原なんかに負けね−ぜ?あきらめてんのか?それとも寝てんのか!ぼけぇ」
(は?誰があきらめたなんていったよ、まだ3点差だぜ?待ってろよそこで!)
譲二が最後の負けん気でドリブルを開始する。
「抜かせないよ!譲二君♪」
「くそぉ、なめんなぁー−−−−!!!」
右に抜こうとする。
そして回転しながら相手に背を向けて抜く。
(抜かれた!ロールターンか!しかしなんだこのロールターンは!まるで風を起こしてる見てぇーだ)
「おおしゃあー!待ってるよな?尚樹!」
「ロールの、、風?」
津堂さんがつぶやいた。