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ユウ、運命の決断

魔法の使用数を決めるとアリアは言ったが、極めて適当に『50回くらい』と決めたようだ。


まあそれはそうだろう、魔力なんて個人差はあるし、練度の高い魔法師という設定なのだから。



【想】については“固定化”がどれだけ遠く・長く保つか調べようがないため禁止。


但し、ドラゴンなど?のように強力な防御力を保つ魔物には相当有効だろう。

弾かれればそれは自分で消せる、問題無い。



【聴】を使ったリモート狙撃はアリアが必要と認めればOK。





上級魔法で覚えたのは、バリアというか障壁の類だ。体外に魔力を強く集結させるので上級らしい。

ただの冷やしたり燃やしたりとは別物だ。



他にもあるそうだが、回数カウントがややこしいし、中級魔法で今も充分すぎるので不要ということに。


ユウの場合、“インフェルノもどき”のように、何かのきっかけで魔法を創ってしまいそうだが・・・。



最低のルールは決めておくが、アリアの指示または生命に関わる事態では必要に応じ解除だ。




ユウ達は先にギルドにも寄らずに小手調べ、というより『手を抜く練習』をしていた。


リリアとユウが普通に連携しているように見えるが、アリアは何もせずに腕を組んで見ている。

魔物が弱いと練習にならないので、わざわざオーガエリアまで歩いてきたが、オーガ出現でもアリアは全く意に介さないようだ。


この前買った杖は地面に放置、忘れないか気になって仕方ない。



自分の杖は、ちゃんと杖の先から魔法が出るがどう見ても威力が減っている。


イミテーションで普通に使えるか心配だったが、使えることも含めて変だ。

何か仕掛けがある?


それならどうせいずれ話してくれるだろうし、悪い事にはならないはず。



悩んでも仕方ないしオーガも危ないので、忘れることにする。


たまにこっちに向かって跳んでくるのだ。




リリアが戻ってきて、魔石をアリアに渡す。


足から出血している・・・剣の切り傷?

自分で切ったんじゃないのか、わざと。


「治癒魔法、例の凄い方のを使ってごらん。

今どのくらいなのか1度は見ておきたいからねえ。

魔力は残すんだよ」


計画通りか・・・。



やり方は誰にも習ってはいない。


『最初の夜』を思い出して、治れ!と念じた。



リリアの足元が光る。


白か金色なのか、直視できず自分の魔法なのに目を細める。

リリアのからだがすっぽり入る大きさの魔法陣。


形をはっきり見たかったが、すぐに消えた。

リリアは、傷が消え血の跡も無い。



「肩こりが治ってる。前は・・・気づかなかっただけかも。

それにすっきりした。あ、清潔になった感じ、そういう意味」


「・・・聞いたとおり、技量が上がって効果も効率も上がったようだねえ。

まさか手とかちょん切って見るわけにはいかないから、正確には分からないけど。


ちょっとあたしの肩こりも治せるかい?」



アリアさん・・・。


心で突っ込みつつ、治れ!?と念じる。

同じ様にアリアの足元に魔法陣が出現し…形は覚えきれないが複雑だ…すぐに消えた。


「おお、こりゃいいねえ!あ、魔力は大丈夫だね?」

余裕です、と頷く。



違和感。アリアさんが・・・少しだが若返ったような?


そんな事はあるわけがない。思い当たるのは“解呪”とか?



「これは緊急時に取っておこう。

手足がすぐには生えなくとも、繰り返せば治る気がするし。

そのうち聖級位には届くんじゃないかい。

あとは普通の治癒魔法で練習だねー」




急かされて、オーガを探す。場所は分かるからすぐだ。


一応コビネーション練習っぽい流れで、オーガがリリアさんから離れる動きを取るとアイスアローで撃ち抜く。

戻るたびに足に切り傷があるんだからたまらない。


使うのは習ったヒール、さっきの物と明らかに違う。

魔法陣も出ないし、清浄効果もそれほど無い。


改めて清浄魔法を使う。



魔法陣のやつは、めちゃくちゃ減ったと言うほどではないが確実に数%減りを感じたが、普通のヒールでの減りは火や水系と同じくほぼ無い。




「無意識にできるよう、もう2・3日は続けるよ。

Bランク相当以上の依頼に混ざり込む予定だから、他のパーティーに怪しまれ無い様にね」


日が暮れるよりも早めに終了。



日暮れ頃からのギルドの混雑は結構凄いという話だ。


アリアが担当で、その日分の魔石とその他の換金や日程の話など含めギルドに顔出ししておく。




水分補給ということで、リリアと喫茶へ。

アイスやパフェこそ無いが、冷やした甘めの焼き菓子はあるようだ。


リリアの勧めるまま注文、彼女は自分だけ酒を頼んだ。



アルコールが飲みたい。


もう何歳だったか忘れちゃったけど(てへぺろ)・・・・・元の大体の年齢をばらして飲ませてもらおうかとも思った。

よく考えると、周囲の目もあるから無理か。


じゃあ、宿に持ち込んで・・・。



ユウはこれがこの世界での立ち位置・運命を分ける決断だと気づいた。


聞かれなかったからバレてはいないが、元の年齢がバレれば、もう純真無垢を装って風呂でリリアのおっばい()()()()()言葉とかでの()()()です…が出来なくなるのだ。

ここは涙をのんで我慢することにしよう。


ユウは運命を決めた、おっぱいを取る。




喫茶に居る男性冒険者を見回す。


リリアと同じにするために、基本的にはフードを被った怪しい姿だ。

こういう場では外すほうが自然なので、なるべく壁よりの席を選び、リリアは壁側を向くようにする。


ユウの見た目を考えると、まさか男を見定めしているとは思われないだろう。



はっ、ザンさんの心配が無くなってから、元の自分に戻りそうな事が多い。

キッカケはザンさんへのおっぱい送信実験だ。


そう、ザンさんのせいなので仕方無い。




この姿で男を落とすにはどうすればいいのか思いを巡らす。

少女が好きな男もいるだろうし、やはり純真無垢作戦か。


リリアが邪魔だが、宿に一旦戻ってから理由をつけて抜け出すのがいいかもしれない。

いちばんの問題は『いい男』がいるかどうかだが・・・。




ユウの頭脳はフル回転するのであった。


なんかひどい展開・・・

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