あの鐘を鳴らすのは誰?
次回から第五章です。
風呂では3人がじゃれあっていた。
吸い付くような感触を堪能するユウとルナノ。
ルーナはいつもより顔を紅潮させている、ゆでダコだ。
「実は昨日アツノさんに相談したんです」
真剣な顔で言うルナノ。
「ルーナのような感触は遺伝的なものが大きいそうです。
でも、ツンと立った乳首は体の動かし方次第だから教えてもらえと。
男性経験は個人の事だからと教えてくれませんでした・・・」
ルナノも大概のものである、何を聞いてるんだか。
「あっ、お姉ちゃんだったね、ごめん」
アリアが近づいてきた。
「なかまにいれてほしいですなの」
「どうぞどうぞ」
3人で同時に言っていた。
アリアはすぐ側で孫を見る目で見守る。
見守るだけだ。
世界に変異が訪れた!
ザンとユウの出会い以上の異常事態だ。
巨大なおっぱいが4人に迫っていた。
「昨日の夜に、2時間ほどアツノさんにお説教されたんです。
ユウ、今までごめんなさい」
リリアに何が・・・説教されたのか。
「論議になって・・・最後には納得しました。
心に響いたんです。
『減るもんじゃない』という言葉で」
ユウとリリアの攻防は特にユウ以外意識していなかったので他の者にはよく分からない。
納得したのなら良いことなのだろう。
『そこかい!』とツッコみたかったユウだが諦める。
「おめでとうなのです」「おめでとう」「よかったねユウちゃん」
おっぱい大戦集結、世界に平和が訪れた。
「みんな・・・ありがとう!」
8時は1時間ほど過ぎていたが、全員集合(イジワ除く)。
(よしっ、うん! みなのもの、準備はいいかえ?)
なんか口調が変わっている。
こっちが本当のアツノさんなのか。
(まず初めに言っておくのじゃ、この様な助言や忠告は最後なのじゃ。
大事な時にはその限りでないが、あとはおのれの力で見つけるのじゃ。
普段は、今日の様な訓練とザンのアドバイス程度で充分なのじゃ。
気配や動きで判断する事と、全員で動く意味がわかれば良しじゃ)
恩恵を受けるための効率化とシンヨルを守るために行っていた、【聴】でのアドバイスは全員の伸びを鈍らせていたのかもしれない。
「イジワへのアドバイスは別にしているそうです。
ちなみにみんなにも聞かせてもらっていいです?」
ユウが代表して聞く。
こちらからは言葉で尋ねる、仲間同士の会話もあるので。
(うむ、イジワには新しい能力の可能性を教えておいた。
それで充分と思うえ。
あと、大事なことじゃが、特にアリアとロロからは長寿や特別な境遇で得た知識は有効に使わせてもらうえ。
了解は取っておるのじゃ)
「オレとユウは?」
(女神様、つまり神様のことは皆心得ておるはずじゃが、禁則事項については大丈夫じゃ。
女神様の否定は、わし自身の否定じゃからのう)
なるほど、それはそうかとザンは改めて納得する。
(ルーナは痛みを与えて敵を引きつけることに磨きをかけるがよい。
ロロは補助に徹することじゃ、動きを押さえることに磨きをかけるえ。
茶は敵の弱点を剣で示せる動きと技を磨くのじゃ。
ルナノは指輪との繋がりをもっと感じればいいだけじゃ。
リリアは歩法・走法を極めることで何か見えてくるはずじゃ。
ちょっと茶でも飲むかえ?)
ちゃぶ台、というかローテーブルに置かれたお茶、じゃなくてカクテルなどに各自手をのばす。
(あー、うまいえ。現実の味は格別じゃ)
感覚を通じて自分が味わいたかったのか・・・。
食事の時も恐らくそうか。
(次はアリアじゃが、できればじゃがアンテとの話にはわしを加えるえ。
この仲間の戦闘での司令塔も任せて良いえ。
これからは出し惜しみ無しじゃ、里の事もアリア自身の能力も。
まあ多すぎで大変じゃろうが、徐々で良いからのう。
ザンとユウについては、相当に困難じゃ。
いや、わしの解析がじゃが)
何か、だんだん性格や喋りがアリアに似てきているような。
(ふたりについては、分かった端から言うつもりじゃが。
とりあえず可能異性の高いことを言っておくえ。
これは今までひとりひとりでやっていても分からんかったじゃろう。
ふたりは今、結合したのじゃ。
あ、これ、ルナノは妬くでない、いやらしい想像するでない。
あっあっだめじゃそんなの、後でするのじゃ)
ルナノは・・・冗談にはアリアで慣れたらしく、呆れている。
それを見越しての発言だろうが、大丈夫なのか。
ウイルスソフトを入れたほうがいいかも。
(元々能力は一つであったのじゃ。
それぞれが必死になることで、更に伸びたのじゃ。
ニホンの心なのじゃ、これはいつか説明するのじゃ。
まずユウ、満杯になっても踊ればそなたの当面の悩みは解けるじゃろう。
そしてザン、少々面倒じゃが、まずは全属性を持った剣を作ることじゃ。
混ぜ合わせでなく、同時に全属性じゃ。
面倒じゃが時間はかからん、時は熟した。
こんなんでましたけど)
終わったようだ、関西弁風の「こんなん」で分かる。
全員何もせずほぼ聞いていただけだが、おもわずため息が出る。
緊張した。
それを見越してのジョークか、アリア風でなくお上品にお願いしたい。
「みなさん・・・大変です、なのです。
セラルカ聖堂の鐘が13回鳴ったそうなのです。
明日には世界中にしらせられるのです」




