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新たな姉妹

太陽の仮面の聖者と、付き添い踊る少女の話は、サラス地域どころかその他の多くの地方にも広がった。


『茶髪の聖人と踊り子伝説』だ。




ユウは、サラス地域への注意は続けていく。

感染が1人または1匹でもいればまた戻って除染するつもりだ。


噂を流した時点で『反対派』が勝手に集合し捕まった事は、伯爵のこれまでの努力を知らなかったザンにも予想外だったようだ。

ユウはこっそり、『ウインク伯爵』と呼んだ。



捕縛者は、一応は騒乱を計画した罪で牢屋行きだが、治癒の正しい知識と固まった思想のリハビリを受け社会復帰する予定だ。

『偽聖者の記録』は、悲惨な事件と、それに固執し人々を危機に晒した悪しき歴史の記録として書き直された。




ユウはAランクになっていた。

リリアも同様だ。


ゴザのマスターが普通にDランク昇進を認め、壁の都市ドーラに常駐する“魔断の風”3人の証言により、正式に決定した。

元“魔斬の両腕”との統合によって“ザンユウ”に加わったメンバーにふさわしいランクだ。


サラスの聖人としての本当の活躍は、アンテでの中心人物と言える評価を受けたという話だ。

アンテ自体が漠然としたことしか分からないが・・・。



ユウが能力を完全にモノにしたかと言うとまだだろう。

眠り、目が覚めるたびに通常魔力量が増え、以前はゲージで200%だったレベルに僅かづつ近づきつつはある。


念話は、ザンとの情報共有により2人を中心に通話可能になったが、何か足りない気もする。


【勘】に関する進化は、ザンと比較してまるで進んでいないと思う。




一方ザンは、その後の茶さんの協力により属性剣・斬りを強力に発揮出るようになったが、ゲージの色が変わるだけだ。

元々物理防御を無視した上での属性付与の斬り自体凄いことだが、ゲージに関しては疑問だ。


ユウとのリンクで、ゲージの進化があるはずだと指摘された。

そのきっかけがあるはず。


ザンは、脳内プログラムで『能力分析』をメインに変え、立ち上げていた。


ザンが自分の思考を使って多重に考えても限界がある。

それはザン自身の予想だ。

これまで剣技を劇的に上げてくれた凄い能力ではあるが。



確定結果と情報に基づく分析、僅かな変化も見逃さない。

(元の)現代の高度なコンピューターのようなものだがデータが足りない。


本物のAI(人工知能)が欲しい。





1週間ほど経過した。


サラス地域や他の地方での同じ伝染病はユウにも見えない。

世界は広く、ユウに感知できない病気が広まる可能性もあるが、ギルドやアンテのネットワークで分かるはず。



ザンとイジワの対練、それ以外の通常訓練は続いていた。

全員が以前より1段階能力上昇を感じている。

ザンのマントの強化作用とは違う、前回討伐以降アリアやリリアでさえそれは感じた。



お風呂タイムは相変わらずだ。

リリアの壁は越えられないが、ユウはあせらず見極めようとしている。

【無・勘】をフル稼働させる。


「お姉ちゃん好き!」

「おふたりともいつも仲がいいですね」


「ルナノも来て!」

「こうですか?」

実は同じことをやってみたかったルナノは、無理やり誘われたのをいい事に加わる。


吸い付くような感触にルナノは驚いた。

こんな感触を男の人が味わったら・・・。

自分の胸に触れ、羨ましさと焦りとザンの手や色々の感触を思い出す。


「ルーナ、一体何を食べて何をどうしたらこんなになれるんですか!

教えて下さい」


ユウが加わる。

「お姉ちゃん、もうひとり妹が増えるのはいいですよね。

ルナノ・・・ルナノお姉ちゃんもルーナお姉ちゃんと呼んだら?」


ルナノも必死なので覚悟を決める。

「ルーナお姉…ちゃん、ユウちゃん、よろしくおねがいします!」



【無・勘】が働いたのだろうか、思わぬ進展だ。

アリアはどうすべきか、ロリババアなので複雑過ぎて保留。


リリアは複雑そうに聞いていた。

リリアのあれが本丸だ。

まだ道は遠い。



ルナノのルーナへの質問攻めは風呂からあがっても続いた。




8時は過ぎたが、4人部屋にいつもの全員集合。

イジワ除く。


「全員行き詰まりを感じてるんじゃないか?俺はそうだ」

ロロ(ろろ)が燃料投下した。


「とくに、ザンとユウはあせってるようなのです。

そのとおりなのです」

アリアは敢えて方針を示さず、全員から引き出すつもりなのかも。


「やはり、強い魔物・・・ドラゴンの類と戦う事が必要でしょうか」

茶さんの言葉に全員躊躇したように考えている。



「・・・・・・

確かに倒せるでしょうけど、それでは限定的・・・繰り返しになってしまう気がします」

リリアが久しぶりに長考からの分析を言った。

ザン達には初めてだったが。


その通りだ、必要なのは単なる強い魔物との戦闘ではなく、きっかけだ。

ウインドの言う『鐘』を鳴らす猶予は限られている筈。



「強いだけでなく、きっかけになるほどの魔物の心当たりはあるなのです。

ユウが、あたしの記憶でとべるいま、行くしゅだんはできたなのです。


エンシェントドラゴンというのを聞いたことがあるなの?」


「古代から最強とされるドラゴン? 無茶だぜ!」

ロロ(ろろ)が解説してくれた。



「それはそうとして、みんなが『あの名前』と『あの経緯』を知ってしまったのでいっておくのです。


“悪魔教”の本当の名前は『メイリア』なのです。

人間の親玉もそのひとなのです」


メイリア?

確か、聖女と言われた人の名前がメイリアだった。

でも、彼女は消えたと聞いた。


「おっぱい」という単語を使わず書いてみました。

この要領でもっとえっちな・・・やめておきます。

(R15です)

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