01話 ダメ人間
異世界物の小説が書きたいと思い、書きました!
私は学生なので不定期更新ですが、時間潰しに読んでくださると嬉しいです!
俺は、人生を失敗したダメ人間だ。
頭もそこそこ良いと思うし、容姿っていうのか?顔も悪くは無い。と思う。運動神経も人より優れていた。
それなのに、俺は人生を失敗した。
きっかけと言えば、そうだな。高校一年生の4月に起きた事故だろう。
俺の両親は既に亡くなっている。
理由は交通事故に巻き込まれて。というありがちな展開。
いくら何でも酷すぎじゃねぇか。漫画や小説じゃないんだから。と思うが現実に起こるとなると、本当に実感が湧かないものだ。
まぁそんな事があって、俺も立ち直れなくなった。
しかも、沢山勉強して名門校に入学したのに、まともに学校にも行けず、高校二年生の夏休み前に退学処分になった。
本当に終わってるよな。高校も卒業出来ないなんて。
それからどうしたかと言えば、何にもやる気になれず、絶賛ヒキニート中だ。
担任に「お前は優秀なんだからせめて通信制の高校は行っておけ」なーんて言われたけど、そんな気分でもなかったし。
そもそも本当に優秀なら退学処分になんかしないだろ。いや、不登校になった俺が悪いけどさ!
あ〜、俺の人生終わった〜。母さんも父さんも居なくて、今は親戚の家にいるけどさ、このままだと絶対生活保護だよな。それだけは勘弁してくれって感じだよ、全く。
結局、十八歳の高校三年生になれなかった、赤坂星夏は今日も部屋に引きこもってニートをしている。
ってちょっと待てよ!!?引きこもりニートです!ってそれで終わり!?
それただの恥晒しじゃねぇかおい!!
「そうですね。結構な恥晒しですね。」
「いや誰だよお前!!ってうわ!?」
急に右隣から見知らぬ女の人の声が聞こえたものだから、驚いて回転式の椅子から落ちた。
ドシンッ!!と大きな音をたてて。地味に腰がジンジンして痛いんだけど。
「驚かしてしまってごめんなさい。」
悪びれもなくそこに居た見知らぬ女の人は、俺に手を差し伸べた。
その人は黒いマントを羽織っていて、顔は仮面がつけてあるから良く見えない。
体型はスラッとしていて、手足は細かった。声は透き通っていて少し高めだ。
なんだか、アニメのキャラクターみたいだ。「コスプレしました。」みたいな。
まぁそんなことは無視して問いかけた。
「その前にお前誰だよ。何普通に不法侵入してんだよ。」
俺の部屋は常に鍵がかかっていて、他の人は滅多に部屋に入らない。
窓だって一応あるけど、遮光カーテンが朝昼晩関係無しに閉まっているから、外から見たらthe・引きこもり感。(ちゃんと自覚してるからな。)
どっちにしたって窓もドアも開けた痕跡は全く無い。
すると彼女はこう言った。
「あ、僕ですか?僕は、怪盗ルミナスと申します。」
まさかの男。いやいやいや、声が高かったからって女だと決めつけるのは良くなかったな。
って!その前に!!こいつ今怪盗って言ったよな!?リアルに怪盗とか居るの!?マジで!?
なんか久々にワクワクしてきた...。じゃねぇよ!!こいつ勝手に俺の部屋に不法侵入してるんだからな!?そんなんで誤魔化せると思うなよ!
「怪盗だか、なんだか知りませんけど、変人に付き合うつもりは無いのでお帰りください。」
敬語と正論で返事をしてみた。少しだけ嫌味が混ざってるのは、多分気の所為だよ。
「変人だなんて失礼ですね。僕は君に頼みがあってきたと言うのに。」
不満そうにルミナスはしているが、今頼みがあると言ったな。
「頼み?」
何も聞かないのも、何だか気分が良くないので一応聞いておこう。
「そうです。いきなりですが、僕と一緒に異世界ワールドに来てもらいます。」
「は?」
「拒否権はありません。」
ちょっと何言ってるのこの人....。
そんな感じで人生を失敗したダメ人間ヒキニートの俺は、突然現れた怪盗ルミナスとかいう変な人と異世界ワールドに行くことになった。
いや連れていかれた。
誰か助けて!?!?