僕の弱い心の隙を掴むのはやめろ!
僕の名前は 『稲田 良治』38歳、嫁は35歳だ! 初めにいた部署で
彼女と出会い、職場の人間には黙って1年間交際後、結婚、そして今では
男の子と女の子の2人のパパだ、、、!
仕事も、順調に出世して今では、、、?
ある部署を任せられている!
仕事もやりがいを感じているし、部下からも慕われている!
僕は決して! 誰にも弱みを見せない男だ、、、!
嫁や子供たちからも、 『パパは、本当に強い人なんだね!』って!
よく言われるよ。
それは、職場でも一緒だった、、、!
▽
この時までは、、、?
そう! この職場に僕の幼馴染の『鶴田 知良』が入ってきたからだ、、、!
幼馴染と言っても、、、?
仲がイイ訳じゃない、、、!
どっちらかと言えば、、、?
【嫌いなタイプの男】で、、、。
それに、唯一この鶴田にだけ! 僕の弱みを握られている、、、!
*
その僕の弱みとは、、、?
僕と鶴田がまだ子どもの頃、、、。
あの時は、鶴田の事をまだ僕は知らなかったから、、、!
普通に、友達の1人として僕は見ていたんだ、、、!
ある時、、、。
みんなで、近くにあった大きな神社で【かくれんぼ】をしていたんだ。
ある男の子が、鬼になりみんなで隠れたんだけど、、、?
その鬼になった、男の子があまりにも誰も見つけ出す事が出来ないから、、、!
僕が、みんなに言ったんだ、、、!
『このまま、あの子を置いて! 家に帰ろうぜー!』
『えぇ!? でも、そんな事したら、、、? あの子が可愛そうだよ!』
『でも誰1人、全然、見つけ出せないじゃないか、、、! 僕は、家に帰るよ!』
『じゃ~俺も!』
『ぼくも!』
『うん。』
こうして、、、その鬼になった男の子を置いて、、、! みんな、家に帰って
しまったんだ、、、!
その後、、、。
夜になって、僕の家に1本の電話が鳴った、、、!
【プルルルル プルルルル】
『夜分遅くに申し訳ありません! そちらにウチの美喜男行ってませんか、、、?』
『えぇ!? 美喜男君は、ウチに来てませんけど、、、?』
『うちの美喜男と今日、お宅の良治君が遊んでたんですよね? どうしてウチの
息子だけが、家に帰って来ないんですか、、、?』
『良治! どう言う事なの、、、?』
『・・・・・・ごめんなさい、美喜男君だけ! 置いてきたんだ、、、!』
『じゃ! まだ、そこに居るって事、、、?』
『僕、今から美喜男君を探しに行ってくるよ!』
『ちょっと待ちなさい良治! 良治!』
『私もそこに行きます!』
『・・・・・・』
結局、美喜男君は、、、?
どんなに探しても、見つからなかった、、、!
あれから30年以上経つけど、未だに、、、『行方不明』
僕が、言いだしぺだったから、、、。
あの時、僕があんな事を言わなければ、、、?
美喜男君は、行方不明にならずに済んだかもしれないのに、、、!
僕の住んでいた町は、小さなところだったから警察や町の大人たちも
みんなで、美喜男君を探したけど、、、?
でも、【目撃情報】も何もなかった、、、!
誘拐されたのか、、、? もう亡くなっているのか、、、?
何も、分からないまま、、、。
調査は終わってしまった......。
▼
僕は、この鶴田とまた会った事で、、、。
嫌でも、あの時の事を思い出してしまった、、、!
鶴田がウチの会社に来た歓迎会の時に、この男が僕にまたその話をし出すから...。
僕はずっと心の中にあった、【罪の意識】が一気に掘り起こされた様なそんな
感覚を受けたんだ、、、!
『なあ稲田! あの時の事を憶えてるか、、、?』
『えぇ!?』
『美喜男君の事だよ!』
『・・・あぁ、忘れる訳ないだろう!』
『まあ、そうだろうな! お前が言いだしぺだったからな、、、!』
『おい! そんな言い方、、、。』
『まあまあ、落ち着けよ! まだ、美喜男君は何処かで生きているかもしれ
ないんだから、、、!』
『・・・そんなのお前! 本気で思ってんのかよ、、、!』
『いや、俺は思ってないよ!』
『じゃ、なんで! そんな事を言うんだよ!』
『稲田! お前の【罪の意識】を確認しておきたかったんだよ!』
『えぇ!?』
『まあ、美喜男君が何処かで幸せに生きているといいな! お前もその方が
気持ちが楽になるだろう、、、?』
『・・・・・・』
▽
僕はどんどん、あの時よりもずっと【罪の意識】を感じるようになった、、、!
夜も眠れないぐらい、あの時どうして? 僕は美喜男君を置いて、みんなに家に
帰るように言ったんだと、、、?
『後悔』と言う文字が、、、僕の頭の中でグルグルと消える事はなかった、、、!
そんな僕の弱みを握った、鶴田は僕からいろんなモノを奪っていったんだ、、、!
僕の会社での立場も、家族も、お金も、何もかも全て...。
僕は、とうとうノイローゼになり精神病院に入院する事になってしまった、、、!
*
その入った病院で、意外な相手に僕は出会う事になる、、、!
そう! あの美喜男君だ、、、!
まさか!? どうしてココに、、、!?
『・・・あの時、ぼくは知良君にこう言われたんだ、、、!』
『えぇ!?』
『美喜男君は、もうこの世に存在しない事にしよう! これは! すべて
美喜男君の為だよ! 責任は、、、? 良治に全て被せるから! 心配
しなくていいよ ってね!』
『・・・そんな、』
『ぼくは、元々家族と上手くいってなくて、遠い親戚の家で面倒を見ても
らっていたんだけど、、、! それでも、たまにぼくは、家に帰りたいと
思っていたのに、、、その度に知良君に止められたんだ、、、!』
『美喜男君、本当にごめんね美喜男君、 僕があんな事を言わなければ、、、!』
『違うよ! 良治君は何も悪くないよ! 悪いのは知良君だ!』
『・・・・・・ううん。』
『知良君にぼくはあんな風に言われなければ、ぼくはそれなりにちゃんとした生活
を送っていたのかもしれない、、、! それなのに、今のぼくときたら、、、?』
『・・・美喜男君、』
▼
僕は、全てを失ってしまった後だったけど、、、?
こうして、美喜男君に直接会って、話が出来た事で救われた、、、!
そして今! 美喜男君と計画している事は、、、?
『鶴田を潰す!!!』事だ、、、!
全ての、責任は鶴田にあったのに、、、!
あいつは、僕や美喜男君に罪を擦り付けたんだ、、、!
そして僕の持っていたモノを全部奪っていった、、、!
僕の嫁も子供も、仕事も、何もかも全て、、、!
『憶えておけ鶴田! お前に僕と美喜男君で【復讐】をするからな!!!』
最後までお読みいただきありがとうございます。