ステータス
朝起きたらフィットおじさんがお金を数えながら、ぶつぶつと言っていた。
「ネリで130セント、空魔石50セント合わせて、×¥●&%#儲けて、枯れ草、魔石、ベットを買ったから△$♪¥●&%#、今あるお金は8セントか」
フィットおじさんお金に困っているみたいだ。
僕のせいもあって、申し訳ないなぁ。
「おぅ、起きたか!」
フィットおじさんは、気づかれないように直した。
「おはようございます」
「ほら、朝食済ませたら講座やるぞ!」
「はい!」
僕はスープを飲み、畑の水遣りをし終えた。
「講座をはじめるか! まずステータスとは、自分の能力の事だ。ステータスを見たいと思えば、目の前に表示されるからやってみろ!」
「はい!」
『ステータスOPEN』心の中でそう言った。
宮崎 武 10歳
LV 1
HP 10/10
MP 30/30
力 5
魔力 20
素早さ10
頑丈さ 5
器用さ10
特技
・言語理解LVMAX
・魔法消耗50%OFF
・鑑定LV1
・魔法スキルLV2
「出てきました!他と比べてMPと魔力が高いです。」
僕の目の前によくゲームとかで、目にするようなステータス画面が出てきた。
これが良いのか、悪いのか、判断がつかない。
見るが限り、魔法使いには適してそうだ。
「そうか、特技に魔法スキルはあるか?」
「魔法スキルLV2あります!」
「おぉ~、それはよかった! MPや魔力があっても魔法スキルがなければ、魔石なしでは魔法は使えんからな。しかも、大抵の者はスキルがあってもLV1だからな。LV1あれば生活に必須な魔法は、使える。LV2だと、攻撃魔法まで使えるぞ。」
「やったー! 僕凄い?」
「凄いぞ! 武はきっと強くなるよ」
この時フィレットおじさんは、武がレベル1だとは思ってもいなかった。
「皆はどんなステータスしてるですか?」
「ん~そうだな! 目安でしかないが、強さでいうと、『下層<中層<下層騎士<上層<中層騎士<上層騎士<貴族<TOP』こんな感じだ!
下層の大人のステータスは、LVは8未満、HP,MPは10~30、後は5~20 特技が2個 こんな感じだと思うぞ!」
「僕が言うのもなんですが、結構レベル低いんですね! 」
「そうかね?そうは思わんが、例えば毎日畑仕事しても、一定までしかレベルは上がらないからな」
「そうなんですね!」
「あとはステータスについての一般常識なんだが、信頼出来る者以外には絶対にいっては駄目だ。他人のステータスが、分かってもそれは同じだ。知らないふりをしなければならない。理由は分かるか?」
「ん~、僕のステータスが分かったら……、頑丈さが低いから、そこにつけこまれます」
「そうだ! 弱み握られることになるからな!」
僕はフィットおじさんを、ステータスを見てみた。
フィット 42歳
LV 7
HP 25/25
MP 20/20
力 15
魔力 10
素早さ10
頑丈さ18
器用さ10
特技
・動物から好かれる
・斧スキルLV1
なるほど! 僕はフィットおじさんよりも、MPや魔力高いんだね。
「フィットおじさん、昨日空になった魔石に魔力注入出来るかやってみてもいい?」
「おぉ~いいよ! 火の魔法を頼む」
僕は空の魔石に、火の魔法を込めてみた。
そしたら、魔石が赤色になった。
ステータスを見ると、MPが5減っていた。
後2つの魔石も同じ行為を行うと、同様に5ずつ減っていた。
注入にはMPが5減るみたいだ。
魔法消耗50%OFFの特技があるから、他の人だと10減るのかな。
「出来たよ!」
「すごいじゃないか! ありがとう!」
「フィットおじさん、探索して来てもいい?」
「それならその魔石を売って来てはくれんか? そのお金で、ネリ以外の野菜と肉を買って来ておくれ!」
「分かった!」
「気をつけて行くんだよー!」
「はーい」
危機的生活には変わりないから貯蓄にまわしたが良いのだが、武に美味しい料理を、食わしてあげたいからな。
ネリだけしか食わなかったら、栄養失調という病に罹る(かか)からな!
フィットおじさんから魔石を3つ貰い、町に出かけた。
僕は買いたいものが、沢山ある『家・家畜・畑』、どのくらいの金額で売ってるんだろう。
そんな事、考える前にお金稼がないとだね!
そうじゃなかった、お使い頼まれていたんだった!
「あれっ!?ここどこだろう!」
辺りを見回すと、壁に倒れこんでいたり、蹲ってたり、亡くなっている人達がいた。
曲がる道を間違えた事に気付いた。
救ってあげたいけど、僕には何も出来ない。
それどころか、僕達もそうなるかもしれない。僕は慌てて踵を返した。
ようやく、昨日立ち寄った魔石のお店に辿り着いた。
「おばさん、おはようございます!」
「武君、おはよう! 今日はどうしたのかい?」
「これを売りに来ました」
武は赤魔石を3つ渡した。
「赤魔石は1つ50セントだから、全部で150セントだよ。はい、どうぞ! 」
「ありがとうございます。」
僕は、お金を受け取り店を出た。
どうやら、空魔石を売ったら5セントで、注入したら50セント。これで45セント稼げるんだね!
僕は突然何かに引っかかり、転んだ。
「痛いっ! 」
僕は表を上げた。
目の前に、体格が良い少年、背が高い少年、背が小さい少年がいた。
「おい! お前、さっき魔石売ってただろ! 見てたんだぞ! 有り金、全部寄越せ。素直に寄越せは痛い事はしないから。」
「これはお前らには、絶対に渡せない!」
僕は彼らのステータスをみた。
カイト 12歳
LV 5
HP 15/15
MP 5/5
力 12
魔力 5
素早さ 3
頑丈さ12
器用さ 8
特技
・スタミナ10%OFF
・盾スキルLV1
レーデル 11歳
LV 4
HP 10/10
MP 9/10
力 8
魔力 7
素早さ 5
頑丈さ 8
器用さ12
特技
・畑スキルLV1
・両手剣スキルLV1
ブリッツ 10歳
LV 4
HP 8/8
MP 0/3
力 6
魔力 5
素早さ12
頑丈さ 5
器用さ15
特技
・短剣スキルLV1
・盗みLV1
見た目、ステータスから考えて、リーダはカイトと言う少年だろう。
武器は持っていないようだ。
『ドスっ!』
僕は、カイトから蹴られた。
カイト「素直に渡せばいいもの。お前らやるぞ!」
レーデル・ブリッツ「おう!」
僕はカイトに着火の魔法を使った。
『バチッ』
服に火が点き、慌ててカイトは転げ回る。
「お前らも、火点つけてやろうか?」
レーデルとブリッツは逃げ出した。
火を消し終わったカイトも、追うように逃げ出した。
「ふー、危なかった。」
僕は持ち物を見て、何も取られてない事に安堵した。
次に、ステータスを確認した。
宮崎 武 10歳
LV 2
HP 10/12
MP 16/33
力 7
魔力 22
素早さ12
頑丈さ 7
器用さ10
特技
・言語理解LVMAX
・魔法消耗50%OFF
・鑑定LV1
・魔法スキルLV2
レベルが上がってた。
ステータスも若干伸びていた。
これからはもっと危機感を持って、動かないとだね。
ブックマークありがとうございます。
タイトル、あらすじ変更しました。
一部訂正:学校は無かったことにしました。