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失われた地上

「ドン」

僕は下層騎士から蹴られていたみたいだ。

下層騎士「こんなところで倒れやがって」

武「うぅ~」

おじさん「やめないか!まだ子供じゃないか」

下層騎士「これだから下層は汚くてしかたがない。邪魔ださっさと失せろ」



僕は抱きかかえられ、おじさんの家にきた。

「大丈夫か?」

「ん?ここはどこ?」

「お前は道で倒れていて、騎士から暴行を受けていた」

「助けていただいてありがとうございます」

「思い出したか、無事ならよかった。ところでこのあたりで見かけない顔だが、どこから来たんだ?」

「にっ・・・あの僕記憶が」

危うく日本って言いそうになったよ。異世界からなんて言ったら頭おかしい人だと思われちゃう。

もしかしたら、おじさんがここの事教えてくれるかも。聞いてみよう。


「そうか、記憶喪失なんだな」

「記憶喪失?」

「えっと・・・気にしなくていい。それより送り届けるにしても、どこから来たのか分からないなら困ったな・・・何か覚えてることはないか?」

「僕の名前は武。年は10歳です。あの騎士さんが来る前、僕に似た2人の男の人とお姉さんがいたような気がするんですが、知りませんか?」

「あそこに倒れていたのは武一人だったな。家族か?」

「いえ、違うと思います。僕がここにいるのと何か関係がありそうな気がしたんで」

「そうか」

「あの・・・この世界の事とおじさんのこと教えていただいてもいいですか?」

「いいだろう」



この国はスチュワドール帝国。

約100年前、正確な事は分からないが、おじさんが小さいときに聞いたらしいんだけど、当時を知ってる人は皆恐れて口を閉ざして答えてくれないとの事。

その影響で地上には住めなくなって、この地下にこもってるらしい。

たまに変わり者がこの厳重な警備の中スチュワドールから外にどうやって出て行くか分からないが、出て行ったきり帰ってきた人はいないそうだ。


おじさんが言うには、現在人間が住めるのは、スチュワドール帝国のみで大きく分類すると上層・中層・下層に分かれてるそうだ。

おじさんの名前はフィット、昔は下層に住んでたらしいが、7年前事件があってそのときから下層の下の最下層というエリアを作ってそこに住んでいるそうだ。


フィットおじさんからいろいろ聞いた。

お父さんお母さんが見つかるまでは、土の穴倉みたいな家だが、住まわせてくれるとのこと。

フィットおじさんがくれた野菜スープはすごくまずかった。

木のベットも貸してくれるって、おじさんのことは気にしないでくれだって。

すごく優しい人に出会えてよかった。

フィットおじさんありがとう。


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